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B食倶楽部 食べてきました!今週のピックアップB食店/vol.30
タコの踊り食いができる韓国刺身専門店「東海魚市場(東京・大久保)」
暗い路地に煌々と光るネオンが目印。職安通りから数メートル入ったところだ。
国に「サンナクチ」という料理がある。これは、活きたタコを味わう“タコの踊り食い”だ。韓流ブームも手伝って、サンナクチを食べられる店は東京に増えたが、中でもおいしいと評判なのが「東海魚市場(とうかいうおいちば)」。在日韓国人たちも足しげく通う、「韓国式刺身の専門店」である。場所は、「東京のコリアタウン」と呼ばれる新宿区大久保。JR中央線・大久保駅から歌舞伎町にかけて、韓国人経営の飲食店が70以上広がるエリアだ。コリアタウンの中心ともいえる、大きなレストランが並んだ「職安通り」から路地に入ったところに、東海魚市場はある。
国語で「サン」は生、「ナクチ」はテナガダコの意味。活きたテナガダコの手足を2-5cmほどの大きさに切ったのがサンナクチだ。ここでは、「生ダコ」(2100円)としてメニューに載っている。平皿に盛られてテーブルに運ばれてきたサンナクチは、まだ元気よく動き回っている。まるで、細かく切られた手足1つひとつに意思があるかのように、自由気ままに動いている。初めての人はちょっと驚くだろう。皿から這い出そうとするタコを見て、すかさずお店のスタッフが塩入りのごま油を皿にかける。吸盤が滑ってタコの動きが空回りするのだ。タコがおとなしくなったところで、いざ食べようとするのだが、それでも皿に吸い付いてなかなか離れない。口に運んだなら間髪容れずに噛み締めよう。口中で吸い付くからだ。捌かれたばかりの生タコはコリコリとして、いつまでも口に残る甘い味である。
「生ダコ」に使われるのはテナガダコ(全長70cmぐらいまで育つ)。世界に200種類あるといわれているタコ。食用になるのは、おもに「ミズダコ」「マダコ」「イイダコ」「ヤナギダコ」「テナガダコ」の5種類。
「養殖刺身3品盛り」(3675円/2人前)。写真1枚目から、ヒラメ、ヒラメエンガワ、ソイ、タイ、エビ。
海魚市場のウリは新鮮な魚だ。メニューにはさまざまな刺身料理が並ぶ。それぞれに、「天然」か「養殖」かが記されている。「天然シマアジ」(1万6800円)、「養殖マダイ」(小8925円、中1万1550円、大1万4700円)といった具合だ。価格が高いと思うかもしれないが、それぞれに15から20品のつき出しが付いてくる。これらは、小鉢山盛りのナムルといった、立派な1品料理。つき出しと刺身を4人で分けあえば(※メニューは4人分と表示)お腹はいっぱいになるだろう。大人数で注文したい刺身料理だ。また、カップルやいろいろ食べたい人には、刺身盛り合わせがおすすめだ。「養殖刺身3品盛り」(3675円)は、ヒラメ、ソイ、タイ、エビが出てきた(この日はサービスで4品)。ヒラメは身とエンガワと2つの部位がある。どの刺身も身が締まっていて、コリコリ、プリプリと歯ごたえがある。鮮度の良さに感動である。ところで、韓国では肉や魚を、薬味や野菜と一緒にサンチュで包んで食べる。この店でも、刺身を頼むと「サンチュセットは?」と聞かれる。これだけ新鮮な刺身。日本人なら、添えられたワサビとしょうゆで食べたくなるだろうが、韓国式の食べ方もぜひ試して欲しい。
「穴子刺身」と「サンチュ」セット。サンチュは菜っ葉のことで、ここではサニーレタスを使用。特製味噌には、青唐辛子とコショウの実も入っている。
子刺身」(1680円)も新鮮でおいしい。とくにこれは、「サンチュセット」(472円)と一緒に食べるのがおすすめだ。サンチュにエゴマの葉を敷き、細かくカットされたアナゴをたっぷりと盛る。その上にニンニク、青唐辛子、特製味噌を乗せて包み、ひと口で頬張る。いろいろな味のハーモニーを楽しむのが韓流だ。
店内は韓流スターのポスター、カレンダー、サイン色紙などがびっしり。グッズの一部は販売もされている。
年前に改装された店内は、テーブルと座敷で構成され、スタッフは明るく活気にあふれている。コリアタウンの多くのお店同様に、ところ狭しと、韓国の人気俳優のポスターが貼られている。そして、お店にやってくるお客たちは、ここのおいしい料理の話題で盛り上がっているのが印象に残る店だ。
とうかいうおいちば
とうかいうおいちば
TEL. 03-5292-4377
東京都新宿区大久保1-12-29 森田ビル1F
営業:10時〜翌6時
定休日:なし

 
韓国の食文化
大韓民国の食生活は、お米を主食とする点や、味噌やしょうゆを使うことにおいて、日本に通じるものがある(北朝鮮については情報がないので、ここでは韓国に絞って紹介する)。ご飯、おかず、汁物をいっせいに食卓に並べるというのも似ている。しかし、クク(汁物のおかず)、チゲ(鍋)、チュク(お粥)、汁麺といった汁物料理が多く、箸よりもスプーンの方がよく使われている。また、食事のマナーにおいては異なる点が多い。器は持ち上げず、食卓に置いたまま食べる。ご飯茶碗や椀物も同様で、そのために箸やスプーンは長く作られている。そして、韓国は儒教の教えが色濃く残る国。目上の人より先に料理には手をつけない、お酒は横を向いて飲むといった、目上の人を敬う礼儀がある。また、日本のように、グラスが空になる前にお酒を注ぎ足すことや、音を立てて麺を食べるのはマナー違反である。さらに、招かれたときは料理を残すのが礼儀。日本では残さず食べて、“おいしかったです”と意思表示するが、韓国では料理を食べきるのは“足りません”“満足していません”という意味になる。残すほどの量と種類を作るのが、韓流のもてなしだ。
ところで、韓国は南北全長約1000kmの韓半島にある。総面積はおよそ22万2000キロ平方メートルで、イギリス、ニュージーランド、ルーマニアほどの大きさだ。埋立地を除き、約45%が平地で残りは山地という地形。これは、ポルトガル、ハンガリー、アイルランドの構造に似ているという。約4600万人(2000年11月)の人口の約1/4が、首都ソウルに集中している。2005年は日韓国交正常化40周年。正常化当時、年間約1万人だった両国の人々の往来は、1日約1万人(2004年)にまで増えた。
覆面編集部コメント

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海の幸を使った料理は、刺身以外にもたくさんあります。「海鮮鉄板焼」(980円/写真上)は、アサリ、イカ、エビなどの魚介と、ニンジン、タマネギ、ピーマンといった野菜を一緒に炒めたもの。薄い塩味でおいしかったです。「海鮮チヂミ」(840円/写真中)は人気の一品。大きなお皿いっぱいに、魚介たっぷりのチヂミが乗ってきました。味もボリュウムも満点でした。韓国の焼酎「マッカリ」(500円)は、アルコールをあまり感じない、甘くて飲みやすいお酒でした。