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B食倶楽部 食べてきました!今週のピックアップB食店/vol.25
畑の中で食べる、採れたて果物のスウィーツ「ロア レギューム(埼玉・志木)」
小寺シェフの実家の畑は、道路を挟んだ向かい側にも広がる。
多い静かな環境なのに、池袋から20分程度と都心にアクセスの良い埼玉・志木は、近年ベットタウンとして急速に発展している街だ。整備された志木駅から10分程歩いた辺りに、パティスリー「ロア レギューム」はある。ロア レギュームとはフランス語で「野菜の王様」という意味。ケーキ店で野菜? と意外に思われるかもしれないが、そこにはシェフの気持ちが込められているようだ。オーナーシェフ、小寺幹成さんの実家は農家。ご両親と一緒に住まわれている自宅敷地の一部がパティスリーになっていて、窓の外に見える畑で採れた果物や野菜をケーキに使うのが、この店の魅力なのである。この恵まれた環境への感謝が、店名からはうかがい知れる。
ショーケースの上にはパンや半生菓子なども。
ケーキは季節のものを中心に揃っている。
さな店に入ると正面にショーケースがあり、25種類ほどのケーキが迎えてくれる。その奥が厨房。大きなガラス窓がついているので、シェフをはじめスタッフたちが、丁寧にケーキを仕上げていく様子がよく見える。小寺シェフは、「レ・サヴール」「パティスリータダシヤナギ」といった名店で培った技術と精神をもって真剣な表情で仕事をしている。しかし、仕事以外では笑顔を絶やさないほのぼのとした雰囲気の方だ。そんな彼の人柄を反映したような、やさしい味わいのケーキがここでは作られているのだ。
内にイートインスペースが設けられているが、採れたての果物を使ったケーキを食べるのにぴったりなのは、庭先のテーブルだ。畑にもなっている小寺シェフの実家の庭の一角には、4人がけのテーブルが2卓ある。ウッドベンチに腰掛けて目を閉じれば、BGMは風にそよぐサクラの葉音だ。木漏れ日の下でピクニック気分のティータイムを楽しむことができる特等席なのである。
テーブルの脇には見事な枝振りのサクラ。新緑がまぶしい。 都会の喧騒とは無縁の静かなスペースだ。
の果物を使ったケーキはロア レギュームの真骨頂だ。「アマナツマカロン」(420円)は、甘夏ママレードを詰めたサクサクのパートシュクレ(タルト地)の上に、フレッシュの甘夏さらに甘夏マカロンと重ねた甘夏づくしの新作。もちろん、甘夏は自家農園産のもぎたてだ。はちきれんばかりに果汁を湛えた果実のジューシーさを存分に堪能することができる。
アマナツマカロン
甘夏の魅力をあますとこなく楽しめる「アマナツマカロン」。
家農園で育むのは、果物や野菜だけではない。ロア レギュームでは、鶏の放し飼いをしている。安全な餌を食べて駆け回る元気な鶏たちが毎朝産み落とす卵で、お菓子を作るというわけである。そんな卵をストレートに楽しめる「ミャムミャムプリン」(262円)は、夕方には売切れてしまうことも多い人気の品。舌にトロリととろけた途端に、驚くほど濃厚な卵の味わいが広がる。バニラビーンズが甘い芳香を醸し出し、ほろ苦いカラメルソースが引き締めるという、非常にバランスの良い仕上がりだ。素材から手がけるシェフだからこそ、その活かし方も知りつくしているのだろう。
「ミャムミャムプリン」。ミャムとはフランスの幼児語で「おいしい」の意味だが、子供はもちろん大人も夢中にさせるプリンだ。
隣住民だけでなく、遠方からもファンが押し寄せていつも賑やかなロア レギューム。新緑に囲まれながら、ケーキになったばかりの大地の恵みを味わえるのが、人気の理由だろう。自然と一体化するような心地良さが、ロア レギュームの庭先には待っている。
ヨモギロール
香り高いヨモギの生地に小豆入り黒蜜クリームを巻き込んだ「ヨモギロール」(315円)。生クリームの白さが、庭の緑に良く映える。
ロア レギューム
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TEL. 048-474-0377
埼玉県朝霞市三原3-32-10
営業:10時~19時
定休日:火・第3水

 
志木市
「ロア レギューム」の住所は朝霞市だが、最寄り駅は志木になる。埼玉県南西部に位置する志木市は都心から25km、東武東上線で池袋から急行で約18分の場所だ。新河岸川と柳瀬川の合流地であったため、17世紀中ごろから河岸を中心とする商業都市として発展してきた。江戸、明治時代には、関東の農作物の多くが志木に集められ、新河岸川を通って舟で江戸まで運ばれた。舟は江戸の商品を積んで戻ったため、志木ではいっそう市場が盛んになったという。現在では春になると、新河岸川と柳瀬川の河畔では見事なソメイヨシノが咲いている。また、「長勝院」跡に残るハタサクラ(旗桜)は、樹齢400年以上、高さ11メートルという見事なもの。花びらを通常より1、2枚多く持ったように見えるヤマザクラの変種で、余分に付いた部分が旗のように見えることからこの名前が付いた。世界でも他に類を見ない珍しいハタサクラは、ソメイヨシノが散った頃満開を迎え、県内外から多くの人がやってくる。志木市には、昔からの街並みや遺跡も残されているが、開発が進みベッドタウンとして人口が急増しているのが、近年の状況だ。
覆面編集部コメント

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お店の隣では、シェフの実家で作られた野菜が売られています。お金を箱に入れて購入する無人販売です。
 
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焼菓子類も充実。小さな店内は混みあうことも多いですが、店員さんの明るい対応のおかげで気持ちよく買えます。
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上から、卵をたっぷり使った「シュークリーム」(157円)、ほのかにメイプルが香るバナナのタルト「タルトエラブルバナーヌ」(367円)、「レギューム特製クッキーあんぱん」(210円)、「タルト オ カフェ」(315円)。
 
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深煎りで香ばしい「アイスコーヒー」(210円)。
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店内のイートインスペースには、瓶入りの焼き菓子が置いてあり、自由に食べられます。