店内の様子。
2階なら大人数での宴会もOK
中
華料理と一口にいっても、いろいろな種類がある。真っ向から「北京料理」「四川料理」といったカンバンを掲げているお店も目につく。あれだけ国土が広いのだから、料理にバリエーションがあって当然だ。
「西湖飯店(せいこはんてん)」は、上海料理のお店である。店構えもインテリアも老舗の貫祿を出しているので、見た目はパッとしないが、料理を一口食べると、料理人の腕のよさがすぐにわかる。ほとんどの料理に小皿盛りが用意されているので、女性同士もしくは女性1人でも気兼ねせずに入れるお店だ。なにより、上海から日本にきて25年になるという料理長が気さくな方で、いつもニコニコ迎えてくれる気持ちのいいレストランである。
黄ニラの料理がうまい
注
文してから、料理が運ばれてくるまでが早い。手際のよさを如実に示している。きっと強烈な炎をわがもののように使いこなし、中華鍋を駆使しているのだろうということが想像できる。さまざまなメニューがあるが、お勧めは野菜を使った料理である。この手早さがあらわすように、どれを注文してもしゃっきりとしていて、おいしい。
素材として目立つのは「黄ニラ」と「雪菜」だ。通常は緑色のニラだが、遮光シートで日光を遮断して育てると黄色になる。香りや歯ざわりがやわらかくなり食べやすい。さらに最近の研究では、脳の老化防止に作用するアホエンという物質を多く含むことがわかっている。
手際のよさが伝わってくる炒めもの
一
方の雪菜は白菜のこと。ビタミンCが多く、カルシウム、鉄、マグネシウムを含み、そしてキャベツよりもカロリーが低い。ヘルシーな黄ニラや雪菜は女性には嬉しい食材だ。西湖飯店にきたら、青椒牛肉や回鍋肉のような中華の定番メニューより、「黄ニラと豚肉の炒めもの」「雪菜とマコモと豚肉細切り炒め」を狙うといいだろう。ほとんどの料理が普通盛2000円前後、小皿盛1000円前後である。
餃
子、水餃子や野菜入り肉まん、春巻などの点心類もおいしい。どれを食べても、基本を外していない、というお味。メニューにないものは料理長に相談すればいい。たとえば冬の時期なら、上海蟹を取り寄せて食べさせてくれる。麻婆豆腐などは、辛さを自由に注文することが可能だ。「山椒、多い、少ない。唐辛子、多い、少ない……なんでも言ってくださいね」とニコニコ笑って言ってくれる。
上から「焼餃子」(600円)「水餃子」(600円)「手作り肉まん」(450円)「春巻」(600円/4本)
チャーハンはフワッとした素晴らしい出来ばえ
締
めの段階でいつも悩む。チャーハンにするか、ラーメンにするか。できれば2人で行って両方を食べたいところだ。とくにこの手際で作られるチャーハンは、しっかりと火にあぶられたご飯が、一粒一粒ふんわりとしているという素晴らしいできばえ。絶妙のお味だ。五目チャーハン850円は安すぎるのでは? と思うほどだ。1人でも女性同士でも気兼ねなく楽しめるアットホームな中華料理店、それが西湖飯店である。
TEL. 03-3461-4712
東京都目黒区大橋1-7-6
営業:
11時30分~22時(日17時~)
定休日:第3火
9000種類(品)以上あるとわれる中国料理は、大きく北京、上海、広東、四川に分けることができる。上海料理は正式には淮揚料理とよばれ、錫子江流域(蘇州、揚州、杭州、寧波などの江南地方)の伝統料理を集めたもの。海に近いことから、上海蟹をはじめとする魚介類を使った料理が多い。素材の味を活かした甘くて洗練された味付けが特徴だ。また、醤油の特産地であることから醤油も多く使われ、あんかけや煮込みなど、濃厚で甘い味付けの料理も多い。
西湖は、上海の170km南西にある杭州の湖。大きさ5.66k㎡、周囲約15kmの美しい湖は、中国十六美景の1つである。ちなみに、杭州はマルコポーロが「世界でもっとも美しい」と讃えた街。西湖で結婚すると幸せになるという伝承もあり、ほとりには結婚衣装をまとった大勢のカップルが撮影を行っている。
「芝エビと青ノリのから揚げ」「麻婆豆腐の小皿盛り」
「肉糸湯麺」「タンタン麺」(いずれも850円)
B食倶楽部 powered by Meipull.