◆ b-shoku.jp ◆
B食倶楽部 食べてきました!今週のピックアップB食店/vol.06
安く楽しくお酒が買えるB食酒店/カウンターでも飲める、創業120年の酒屋「相模屋平助商店(東京・半蔵門)」
店内
らせん階段を下りて、ワインや地酒が所狭しと並べられているブティックへ。
京・千代田区の「相模屋」は1885年創業の老舗酒屋。一番町で120年に渡ってお酒を販売し、現在は初代・秋山平助さんのひ孫にあたる青美(はるみ)さんが店をきりもりする。ビルの1階と地下1階が店舗というスタイルは1991年から。カウンターの設けられた1階では、朝8時からコーヒーやサンドウィッチなどを食べることができ、17時以降はお酒とつまみも注文できる。

ギリスのハッピーアワーのように、会社帰りにちょっとお酒を飲んで、気分を変えて家路についてもらえたら——そう思って始めました
と青美さんは話す。夕方のカウンターには、グラスワイン(315円)、生ビール(420円)、熱燗(399円)などを気軽に楽しむサラリーマンの姿がある。地ビールや新潟の地酒など、酒屋ならではの銘柄がメニューには並ぶほか、地下で購入したワインや日本酒(四合ビン)を、525円のチャージで持ち込めるのが酒飲のみにはうれしいところ。地階に降りれば、充実したワインと日本酒のラインナップに眼を輝かせる人も多いに違いない。昔ながらの酒屋の店先での立ち呑みを連想させるが、相模屋のカウンターにはスツールがあるので、腰を落ち着けて飲むことができる。

クロ・ペガス
「火が使えないので簡単なものばかりです」と青美さんは言うが、
つまみは酒好きのツボを得たものが多い。
カウンター
カウンターは左右に分かれて設置されている。
美さんは年に数回、このカウンターを利用してワインや日本酒の造り手の話を聞く機会を設けている。
「海外のワイン醸造家や、日本酒の蔵元に来てもらって、話を聞きながらお酒と簡単な食事を楽しみます。造り手の顔が見えると、またお酒がおいしくなるんですよね」
会費は3000円。2004年はワインを1回、日本酒を2回開催した。もっと機会を増やして欲しいという要望も多いそうだが、お店をクローズして行われるためこれ以上は難しいという。
とんどを青美さんが味を確かめて仕入れているというワインは、フランスとオーストラリアが中心。フランス産は2000円から2500円で買えるものが多い。
「家庭で気軽に飲める840円のものから、会社のお使いものまで幅を持たせています。一番高いのは、改築したときに父が購入したロマネコンティ‘94年(40万円)でしょうか。記念に置いてあるようなものですが(笑)」
一方、オーストラリアワインは840円から8000円で、中心は1500〜2000円だ。
「オーストラリアが多いのは、自分が何度か行ったことのある国だから。産地を知っているとワインへの思い入れも違ってきますね。新世界のワインとは思えないほどエレガントなものもあります」
クロ・ペガス
「クロ・ペガス」はエチケット(ラベル)に絵画を使用するのが特徴。「オマージュ」はボトルに直接印刷されている。
んな青美さんがおすすめするクリスマス用のワインは、カリフォルニアのカベルネソービニヨン「クロ・ペガス/オマージュ1998」(税込み9450円)だ。
「スミレの華やかさとチョコレートの甘い香りがします。ベルベットのような味わいで、お肉によく合いますが、食後にゆっくりと飲むのにもおすすめです。チョコレートなどをつまみながら、大切な人たちとのんびり過ごしてください。ちょっと高価ですが贅沢な時間を楽しむことができます」
して最後に、値ごろ感のあるものとして以下の5本を紹介してくれた。クリスマス、忘年会、正月と、ワインの活躍する機会の多いこの季節。自慢の1本みつけて、友達や恋人に披露してはいかがだろうか(* は青美さんのコメント)。
プランタジネット ブリュット2001
「プランタジネット ブリュット2001」
(スパークリング/税込み2310円)

*オーストラリアに移民したプランタジネット王家(英国)のファミリーが造っています。果実味にあふれ、非常に上品。ピンクがかった色でクリスマスやお正月にもぴったりの華やかさです。
「サンチャゴ・ルイス2003」
(白/税込み2730円)

*スペイン北西部リアス・バイシャス地方のワイン。程よい辛口で塩の味わいが感じられます。このラベルは、ひ孫さんの結婚式の招待状にと、造り手の人が書いた地図なんですよ。
サンチャゴ・ルイス2003
クロ・ペガス
「クロ・ペガス/
 ミツコ・ヴィンヤード2003」
(白/税込み2625円)

*クロ・ペガスのソービニヨン・ブランです。こちらは手頃な価格ですがやはり品があって、飲み飽きしません。フルーティで深い味わいです。
「シャトー・オー・ベルティネリー2000」
(赤/税込み2940円)

*ボルドーのミディアム・タイプ。「ワインは農作物」と話すバントニー氏はまじめな性格の造り手。女性的なイメージもある上品なワインで、食事とともに楽しんでください。
シャトー・オー・ベルティネリー2000」
周五郎のヴァン
「周五郎のヴァン」
(赤/税込み2625円)

*作家、山本周五郎が愛したといわれるワインで、酒精強化されています。トロッとした甘さで、食前、食中、食後と楽しめます。アイスクリームにかけてもおいしいですよ。
相模屋平助商店
相模屋平助商店 さがみやへいすけしょうてん
TEL. 03-3261-4467
東京都千代田区一番町6-8
営業: 8〜22時
定休日:日・祝・年始
http://www.lifeserver.co.jp/co/sagamiya/

COLUMN
こだわりの酒
相模屋平助商店では、日本酒もたくさん扱っている。特に新潟の地酒が豊富で、大吟醸、樽酒、原酒など、お正月向けの1本もみつかる。新潟県中越地震の影響はさまざまだったと青美さんは話す。
「“東京は価格を吊り上げて売るお店があって、怖くて出せない”と話す蔵元さんもいました。ちょっと距離を感じることもありましたが、今回の震災では私たちを含め、みんなが“もう一度お酒を売ろう!”という気持ちになっています。蔵元、酒屋、消費者のパイプが太くなったように感じて嬉しいです」

◆ お正月におすすめの日本酒 ◆

「八海山/大吟醸」
(四合/税込み4152円)

「麒麟山/輝(大吟醸)」
(四合/税込み4095円)

どちらもすっきりとして香りが高く、白身魚のお刺身によく合う。年2回(7・10月)の出荷なので普段はみかけないお酒。

 
紹介した「周五郎のヴァン」は酒精強化ワイン。酒精強化とは、ぶどうの発酵過程でブランデーなど強いアルコールのお酒を足して、アルコール度を高める方法。発酵が止まり、ぶどうの糖分が残るため甘口のワインが多い。シェリー(スペイン)、ポート(ポルトガル)、マデラ(ポルトガル)などがある。アルコール度数はブランデーのようには高くなく、「周五郎のヴァン」は16度。
覆面編集部コメント
青美さん
i05
青美さんはやっぱりワイン好き。リフレッシュしてくれる白ワインなら毎日でも飲めるとか。
樽酒
i09
官庁や企業が多い半蔵門。季節柄、店先にはこんな看板が出ていました。
ワイン樽
i09
1階でオーダーできるハウスワインは、樽に入れてのサービス!
メニュー
i05
同じくカウンターで出される日本酒のメニュー。新潟県の地酒が多いぞ♪
酒
i09
地下で販売されている地酒。相模屋は朝日山酒造の越州会のメンバー。
ワイン
i09
地下のワインセラーには、高級ワインからすぐに飲めるカジュアルワインまでが、静かに横になっていました。