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2014年1月23日(木曜日)
[ 11:18 ] [ 料理人 ]
   
寒い日は土鍋で炊いた料理が恋しくなります。以前、東京近郊のある町の中国料理店で食べた五目豆腐の煮込み鍋。元々フランス料理店だったお店を居抜きで買い取り中国料理店を始めたのですが、玄関で靴を脱ぎ、スリッパに履き替えるという、ちょっと変わった感じのお店。いつ行ってもお客さんはいない(たまたまなのかもしれないが)。陳健一さんのお友達なのか、彼との2ショットの写真があちこちに貼られている。他にもりっぱな賞状が何枚も額に入れて飾られている。ここのご主人もしかして有名なお店かホテルの料理長だったのかな?今のお店はとてもちいさいのですが、仕事は至って丁寧です。味も地味な店から想像すると、見事に裏切られます(良い意味で)。土鍋に温めた絹ごし豆腐をひき、中華鍋でじゅうじゅう焼いた五目あんかけを回しかけ、グツグツと音を立てながら食卓にやってきます。それをハフハフいいながら熱々を食べる。しあわせな料理ってこんな料理なのですね(笑)。
2013年11月3日(日曜日)
[ 11:06 ] [ 料理人 ]
   
秋田に到着した日の夜、ガソリンを給油するために、近所に住む知人の家に突然電話したところ、今夜ピザパーティがあるので、一緒にどうかとオファーをいただきました。車に載せられ、地味な街並みの路地を一本入ったところに、ガラス張りの家から煌々と明かり溢れだしている場所を発見。

家の前には、大きなタープというか、庇が張り出し、その下に大きな物体が2体並んでいる。よく見ると、それはお手製のピザ窯だった。陶器を焼く窯のような形をしていて、コンパクトなものでしたが、上火下火の両方を利用できる、実に合理的で機能的な窯なのです。

この家の主は、イタリア的な生活が大好きとお見受けいたしました。室内はテラコッタを敷き詰め、ダイニングを占拠する2体一組のオーバルテーブルにクロスをひきつめ、そこに焼きたてピザをどんどん運んできます。

車の運転があるので、お酒は、、、、、と遠慮していたのですが、ご馳走を目の前に、おいしそうなワインを見せられたら、私の心も揺らぎます。しきりに勧められ、ついついワインを口にしてしまいました。「えーーーい、こうなったら代行だ!」。結局誘惑に負けてしまいました(笑)。しかし、負けたことは後悔していません。むしろ、幸運でした。おいしいワインと料理を堪能できたから。酔いがすすむと、今、自分はどこにいるのだろう?イタリアに来てしまった?確かに、みんな日本語で話しているけれど、そのスタイルはイタリアの田舎暮らしそのものでした。

自宅の畑で採れたネギをピザにのせ、近所の人たちも自前の料理を持ち寄り、ワイワイ楽しく飲む。しゃべる。ここのご主人、今度は葡萄を育てる話を始めました。ゆくゆくは自家製ワインを作ってみたいと。

ここにも都会に住む人たちが羨む秋田の生活がありました。
次回は、ここでクリスマスパーティやりたいですね。
2013年11月1日(金曜日)
[ 09:11 ] [ 料理人 ]
   
蕎麦を作る作業を「打つ」といいます。麺棒で延ばして作るのに「打つ」とは、これいかに?一般的な蕎麦作りの作業は、「手延べ」に近いと思います。「打つ」という行為はほとんどありません。その由来は諸説あるのですが、

実は、あったのです。蕎麦を「打つ」という作業が。福島県会津地方に。

会津扶ち蕎麦(ぶちそば)と呼ばれる蕎麦は、細い麺棒で延ばして作る手延し蕎麦ではなく、蕎麦が本来持っている「味・香り・コシ」などの特性を最大限に引き出す会津伝統の技法で、手首ほどの麺棒でトントン軽い音をたてて扶つ蕎麦のことです。

その扶ち方(打ち方)にも、こだわりの条件があります。
1.蕎麦粉100%で打つ事。(十割・生粉打ち・一本棒)
2.蕎麦を作る工程において麺棒で延ばす、伸ばす作業は絶対に取り入れない事。打って打って打ち抜く事。
3.蕎麦を打つ時は打ち粉は絶対に使わない事。

つなぎも打ち粉も使わない十割蕎麦の妙技
YouTubeでご覧になれます。

写真は「塩蕎麦」蕎麦だれの代わりに塩をまぶして食べる蕎麦です。紫蘇の実がよいアクセントになっていて、蕎麦の甘みや香りが楽しめます。また、噛みごたえありしっかりとしたコシがあります。これが、つなぎ無しの十割蕎麦とは。蕎麦の概念を覆しますね。

蕎麦の坊@会津若松
B食店情報
・店名 : 御祭大使館蕎麦の坊(そばのぼう)
・ジャンル : 和食-うどん・そば・麺類
・住所 : 福島県会津若松市七日町1−1
・TEL : 0242-26-0115
・URL : http://www.youtube.com/watch?v=uyV5FK4eUSM
・営業時間 : 水曜、他平日不定休
・定休日 : 11:00am〜16:00pm
・最寄り駅 : 会津若松
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2013年10月31日(木曜日)
[ 09:37 ] [ 料理人 ]
   
超ローカルな話題。
人生で初めて食べたラーメン。
それまでは、中華そばとか支そばが主流で、現代のラーメンと少し趣が違っていました。
その頃は、ラーメン屋とは呼ばず、そば屋と呼んでいました。
鶏出汁に煮干しのダブルスープ。
豚バラと野菜をニンニクを効かして炒め、甘系の麹味噌で仕上げる味わい。

実家のすぐ近所にあるので出前を頼むと、一杯につき、10円のキャッシュバックがあります。
どうして、出前すると安くなるの?
ご主人いわく、電話代だそうです。
さりげない気遣いが、長続きの秘訣かもしれません。
私も40年以上食べ続けています。
2013年10月14日(月曜日)
[ 15:53 ] [ 料理人 ]
   
取材の準備で静岡行っておりました。折角足を延ばしたので、以前から気になっていた「茶懐石温石」さんに、お邪魔してまいりました。新進気鋭の若手料理人「杉山乃互」氏の造る料理にはいたく感銘を受けておりましたが、実物を見て、そして、それを食し、確信しました。これからの時代を担う料理人として登って行く人だと。

先ずは八寸に込められた彼の思い。彼は今日は少し緊張していると言っておられましたが、この八寸には気負いはなく自然体の姿が表現されていて、秋の風情を柔らかい色彩でまとめています。

無花果の田楽。西京味噌をのせ少し炙っています。味噌の風味を増し果実の瑞々しさに落ち着きを与えています。

鯵の寿司。新鮮な素材を鞍掛のように切り込み、青柚子でしょうか?柑橘の風味で青魚の味わいをいっそう深めています。

子持ち鮎。名残の一品ですが、やさしい味付けで炊いてあります。

栗渋皮煮。渋皮煮も手間のかかる料理ですが、渋皮一枚を薄く残すような仕上げ。とても上品に仕上がっています。

才巻海老。驚くのはその仕立ての緻密さ。目玉の近くまでの身を残すように殻をむく。細かな作業で常人には無理です(笑)。

つぶ貝。炊いた貝の肝をはずし、身を串刺しにして、食べやすくしています。

焼き茄子のずんだ和え。翡翠のような美しい色合いの茄子と、すんだをすりつぶした和え衣は絶妙の組み合わせです。驚いたのは、茄子にしっかりと炭火の香りが付いているところです。見た目の美しさだけではなく、香りも大切な料理の構成要素です。天盛りに芥子菜の種がアクセントになっています。

それぞれの料理にもてなしの心がひしひしと伝わってくるすばらしい八寸でした。
B食店情報
・店名 : 茶懐石温石(ちゃかいせきおんじゃく)
・ジャンル : 和食-日本料理
・住所 : 静岡県焼津市本町6-14-12
・TEL : 054-626-2587
・URL : http://www.all-yys.com/onjaku/
・キーワード : 懐石料理
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2013年10月6日(日曜日)
[ 06:40 ] [ 料理人 ]
   
ここの所、ブログご無沙汰しておりました。
すし屋の下働き(裏方仕事)していました。

先月、私の中学の友人が、目黒区祐天寺にすし屋を開きました。
念願かなって、やっと自分の店を持つことができたK君。なにかと、大変な毎日で、一生懸命な姿に、私も手を貸さずにはいられませんでした。

写真が親方のK君。売りは人柄と、江戸前の丁寧な仕事。
写真を見ると、おひつが2つありますよね?
その理由は、職人のこだわりです。
「すし耕の職人のこだわり」
当店は2種類の寿司飯を使っています。
大変手間がかかりますが、
ネタによって寿司飯を使い分けることで、
お寿司をいっそうおいしくいただけます。
古くからの江戸前寿司の伝統を守りながらも、
手間暇惜しまず、
新しいことにもチャレンジしています。
小さな店ですが、精いっぱいのおもてなしを
するのには、お手頃サイズの寿司屋です。
どうぞ、階段を上っていただき、
当店の寿司をご堪能くださいませ。

店の入り口に掛けました。
私の手作り看板です。

お寿司もおいしいのですが、いろいろおつまみがおいしくて、とてもうれしいです。

イカのゲソをバターとマヨネーズで和えて、「いしる」を加えたもの。
すし屋でマヨネーズ?バターだとお!?

しかし、

なんともやさしい心和む味です。
「いしる」は、ご贔屓にしている本牧の大地主のスーさんから分けてもらった特製品。古い枠にとらわれず、季節のおいしいものを教えてくれるのがうれしいです。
すしもしっかり、江戸前。
いい仕事しています。
ご覧ください。この小肌。
黄金に光って旨そうですね。

でも、それだけじゃない!

中には車海老の「おぼろ」が仕込んであるのです。
こういう手間暇が、お客さんの心をつかむのです。
くるくる、まわるお寿司屋さんでは、ありえないですよね(笑)

こういう、こだわりのお寿司屋さんって、高そうね?って聞かれます。
しかし、商店街のお寿司屋さんですから、そんなに高級路線を行くわけにもいきません。安心しておすしをたべられるお店です。

私も仕事が忙しいので、毎日とはいきませんが、時々厨房で助っ人やってますので、ぜひ、おいでくださいませ。

祐天寺みよし通り商店街の中にあります。

目黒区祐天寺 2-3-6 守山ビル2F
TEL 03-3712-3276
すし耕(すしこう)
B食店情報
・店名 : すし耕(すしこう)
・ジャンル : 和食-寿司
・住所 : 東京都目黒区祐天寺 2-3-6 守山ビル2F
・TEL : 03-3712-3276
・営業時間 : 17:00-23:00 LO(22:30)
・最寄り駅 : 祐天寺
・キーワード : 江戸前職人
・友人・同僚 / デート
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2013年7月11日(木曜日)
[ 06:52 ] [ 料理人 ]
   
ほとんど予約のとれない店。
最新鋭の調理技術の粋を集めたフレンチを体験してきました。料理を作る考え方は人それぞれ。自分の思いを形にして表現すること。とても勉強になりました。詳しくは何回かに分けてお知らせします。
2013年5月4日(土曜日)
[ 14:16 ] [ 料理人 ]
   
鯛の椀をいただきました。
実に清々しくさわやかな一椀でした。
蓬豆腐、蕗、木の芽、それぞれの緑が桜鯛を引き立てています。

椀の蓋も見事。
季節に合わせた桜です。
熱々の湯気が残り、美しく輝いています。


箸を入れると、鯛の脂が広がります。
あれほど澄んでいたのが不思議です。
汁をはるときに、よほど慎重に行うのでしょうね。
蕗の切り方がまた素敵。
味が淡い分だけ、形の鋭さが対照的で面白いです。
ご覧いただいてわかるように、味わいが上品です。
椀は塩の加減が本当に難しいですね。
ちなみに、鯛は淡路鯛でした。

水滴をふき取ると、見事な蒔絵が。
この店の大将は桜の器が好きで、いろいろ収集されているそうです。
店の名前にもちなんでいるのかもしれませんね。

次の季節に伺うのが楽しみです。
B食店情報
・店名 : 花邑(はなむら)
・ジャンル : 和食-日本料理
・住所 : 東京都世田谷区用賀4-11-4 福島第一ビル B1F
・TEL : 03-3700-2526
・URL : http://tabelog.com/tokyo/A1317/A131707/13003091/
・営業時間 : 17:30〜21:30
・定休日 : 日曜・祝日の月曜
・最寄り駅 : 田園都市線用賀
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