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2010年2月12日(金曜日)
   
青山のフレンチ「ランベリー」が、
渋谷の東急東横店の地下1階、東急フードショーの
バレンタイン催事に15日まで出店中です。

定番のクグロフ以外に、バレンタイン限定の
クグロフショコラや、レストランらしくちょっと珍しい
素材使いのマカロン、黒トリュフ入りのトリュフ
が登場しています。

実は今、レストランの店舗はお休み中で、
今年の春、従来のレストランのみならず、
パティスリー業態をともなって
リニューアルオープンの予定です。

そんな「ランベリー」のバレンタインスイーツとともに、
先日お伺いした、シェフパティシエ森田一頼氏による
デセールフルコースの試食会の様子を
こちらでご紹介しています。

写真は、試食会でお話される森田シェフと、
それを見守る岸本シェフ。

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シェフパティシエ:森田一頼氏 ご経歴
新潟県出身
東京・吉祥寺「レピキュリアン」、新潟「ルーテシア」を経て、2004年11月 渡仏、モンペリエ「ジャルダン デ サンス」、ポイヤック「コルディアンバージュ」、パリ「アストランス」など複数のレストランやパティスリーにて知識と経験を深める。
2008年6月よりL’EMBELLIRにてシェフパティシエとして就任する。
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デセールのフルコース試食会、内容は以下のとおり。
前菜からメインディッシュ、食後の一口菓子まで
スイーツ尽くしです!

●(アミューズ・ブーシュ)繊細な食感“シュークリーム”
●ショコラとフォアグラ
●柚子 “突き抜ける酸味”
●フレジエ “ショートケーキ” 記憶の構築
●ミニャルディーズ

「Liberte リベルテ」というタイトルがついたコースは、
森田シェフがこれまで学び、身に着けてきた
経験や知識をもとに、自由な発想で作り上げた
という意味が込められています。

古典や定番のお菓子や料理のセオリーを
ベースにしつつ、それを現代流に、
あるいは森田シェフ流に解釈した、
流れのあるコース内容でした。

ちなみに、メインディッシュ的に登場した
この「フレジエ “ショートケーキ”」は、
今月号の『cafe sweets』108号の
「シェフのレシピ講座 皿盛りデザート 魅せる一皿」
に詳しいレシピと工程が紹介されています。

詳しくはレポートをご覧ください。
2009年10月1日(木曜日)
   
ヨックモック青山本店がリニューアルし、
2009年10月4日にカフェラウンジがグランドオープンします。

ショップは10月1日からオープンしていて、生ケーキの
新ラインナップとして 5種類のカラフルな「マカフル」が
発売された他、 「アンリ・ルルー」のキャラメルや
「Wa・Bi・Sa」の焼き菓子などの 一部商品も販売され、
グループのブランドショップが一堂に集まりました。

注目は、創立40周年を記念して10月1日より発売された
「プティ シガール アソルティ」についている、シガールストラップ!
1箱に1個ついているということ。
あまりのかわいさに、にじり寄ってしまいました。
この写真は社員の方々用バージョン。

こちらの商品には、定番のシガールのちょっと小さめ
プティサイズと、同じくプティサイズのショコラサレ(塩チョコ)
シガールの2種類がアソートされています。

3月末までの限定商品として、全国の百貨店などの
各店舗でも販売されるそう。
プレゼントにも喜ばれそうですね!
気持ちのよいパティオを併設したカフェは、
「BLUE BRICK LOUNGE」として大きく変身。

昼食時には同ブランドの得意とする「焼き菓子」の流れから、
パティシエが焼くガレットランチを提供。
アンリ・ルルーのキャラメルやショコラを使った
デザートクレープも登場します。

夕方以降は、夜23時までアルコールやお酒に合う
一品料理、軽い食事もいただけるラウンジとなります。
ワインもクゥオーターボトルで用意されているので、
1人で気軽に寄るにも便利そうです。

ストラップ、明日から使います♪

ヨックモック青山本店
住所 東京都港区南青山5-3-3
電話 03-5485-3321
2007年9月13日(木曜日)
   
毎年、ピエール・エルメ氏が来日して開催される、
新作発表会。

今年も、「PIERRE HERMÉ FRENCH NIGHT PARTY」
(ピエール・エルメ・フレンチ・ナイト・パーティ)。
ということで、ホテルニューオータニ東京で開催されました。

今回は、ニューオータニのHPから引用すると、
以下のようなポイントがあったわけで、
それについて、コメントすべきと思いつつ・・

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■ 仏、最高勲章 レジヨンドヌール勲章シュバリエ受章後、初の新作発表パーティーを東京で。

ピエール・エルメのこれまでの功績を称え、フランスの最高勲章であるレジヨンドヌール勲章シュバリエが、本年5月3日にシラク前大統領から授与されました。フランスの食文化を象徴する存在であり、菓子作りの伝統、妥協を許さない職人技、そして芸術の域まで達した創造性が高く評価され、パティシエでは、ピエール・エルメのみの受章であったことから、シラク前大統領に「世界最高のパティシエ」と賞賛されました。その受章後初となる2007年の新作発表を世界第一号店である当ホテルにて開催します。

■ 皆で「感動を分かち合う」喜びを体験する・・・4つの特別作品『ENTRE』を発表。

ファッション界における“オートクチュール”と同様、人々を“オートパティスリー”(高級菓子)の実践へと誘うピエール・エルメは、2007年の創作として、6〜8人用のデザートである、“感動を分かち合う”4作品を発表します。
秘伝的雰囲気の『ENTRE:アントル=間』というテーマの下に、黒磁器のエレガントなカップに入れて登場する作品は、「味覚、美食、歓喜だけ」を強調すべく、飾り付けを必要最低限にまで抑える一方、その作品タイトルや内容は、かなり凝ったものになっています。

例えば、『Infini:アンフィニ=無限』は、カラメルマカロン生地、カシスのコンポート、カラメルとアンバー入りマスカルポーネクリームという内容ですが、実はこのアンバー(香水成分)の香りをフレーバーにする方法を考えることに、ピエール・エルメは、3年の歳月を費やし、一つのアンバーの中には、実に20以上の成分が含まれる結果となりました。 Infiniなど4作品はいずれも、今冬の特別な4つの時期に1種ずつ、もっぱら注文生産だけで承る予定ですので、4種を同時にお楽しみいただけるのは、まさにこのパーティーならではの趣向です。

■ 世界一のクロワッサンが本邦初登場 & 当ホテル限定マカロンも登場!

昨冬、フランスのFIGARO scope誌が行なったパリのクロワッサンランキングにおいて、堂々の1位に輝いたピエール・エルメのクロワッサン。 並居るブランジェリーの名店を抑えたその味を、今秋、ホテルニューオータニ内にオープンするホテル・イン・ホテル「EXECUTIVE HOUSE 禅」の宿泊者限定ラウンジでの朝食で提供するのに先立ち、今パーティーでファンの皆さまにいち早くご賞味いただく他、当ホテル限定フレーバーのスペシャルマカロンも見逃せません。

→クロワッサンは、バター感たっぷり、かつ、
フィユタージュっぽいデニッシュに近い感じよりは、
もうちょっと、発酵生地っぽさを備えているような。
想像よりも、「お菓子屋さんのクロワッサン」っぽい
イメージではなく、ブーランジェリーに近かったかも。
端正な細かい巻きで、真っ直ぐな形。
美味しかったです。

■ 一夜限りのパーティー会場は、リニューアルオープンした回転ダイニングTHE Skyにて

・・・
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・・でもごめんなさい、一番楽しめてしまったのが、
実はこれだったかも・・。

「ピエール・エルメ ミニコレクション」
2007年10月下旬発売!!
メガハウスミニコレ ホームページにて)

食玩、流行りましたよね〜。
でも、その気持ちはわかる。フェーブとかもそうですが、
小さくて精巧なものって、すごく、かわいらしい。

1人1個ずつお土産にいただけた箱を取り出して、
思わず皆で、「中身、何でした?!」と、
お互い開けて、見せ合ったりしてしまいました。

全部で9種類。
「これ、売り出すんですかね?いくらなんでしょうね〜」
「逆に、いくらだったら、買います?」
「・・・500円くらいかなー。それなら買っちゃいそうです」
なんて言ってましたが・・

希望小売価格367円、とのこと。
ということで、私の友人は、コレクション決定しました。(^^ゞ
中を開けてみたら・・うわっと、これは
想像以上に、パーツが細かい!

私のはNo.2の「魅惑のチョコレートセット」ですね。

ボンボンショコラの詰め合わせボックス、
中身のチョコレートも、1粒ずつ、全部、
独立したパーツになってるのですが・・。
ちょっと、これはすごい・・。

紙袋や、パンフレット、
箱に貼るシールや、中に敷く緩衝シートまで・・
なんて行き届いた品揃えでしょう。
比較対象がないと、よくわからない・・ということで、
とりあえず、デジカメのケースを置いてみました。

ちっちゃい〜!!
かわいい〜!!

茶色い塊、最初、何だかわからなかったのですが、
この、ショコラショーの円筒を見て、納得。

ショコラショーの、中身の袋なんですよ!
ちゃんと、円筒形の中に入る大きさに
作られているんです。

その筒のパッケージにも、極小の文字で、
ちゃんと製品仕様が書いてある・・。

パンフレットも、ちゃんと、極小のエルメ氏の
写真から、各ケーキの名称まで・・。

チョコレートのケーキは、
丸いのがタルト・キャレマン・ショコラ。
ひらひらの飾り付きなのが、タルト・プレニチュード。
三角形のがアズュール。
3つ並んでるのが、エルメ・キャレ・プレニチュード。

スペシャリテのプレジュール・シュクレが
ないのが、残念〜。

・・・あまりにも精巧すぎる!
これは、感激物です。
わずか1.82cm四方の、
極小ボンボンショコラボックスの中にも・・
見覚えのあるエルメのショコラ達が!

多分・・正方形で、上が凸凹しているのが、
カカオ豆入りのショックショコラ?

斜め2本線入りは、生姜入りのルー。
表面が、ストライプ模様の、
ミルクチョコレート色のが、バルタザー。
PHのロゴ入りが、アンタンス。
1つ、奥左のが・・ちょっとわからないなぁ。
サンサシオンかしら?

あ、もちろん私も、こちらを参照しています。(^_^;)
これは、パーティ会場に飾ってあった
全シリーズのうち、「バラと私とイスパハンセット」。

アントルメのイスパハン、かわいらしいですね〜。

こういう、遊び心満載のことが、できてしまうのが、
ピエール・エルメならではだなぁと思います。
このコレクションを作るのに、ここまで
真剣にこだわり抜ける・・。

スタイルとしては、私自身は、昨年までの会場の方が、
全体が一度に見渡せて、よかったかも知れません。
スカイビューの夜景は綺麗でしたが、
なんとなく・・慣れない環境のため、
やや乗り物(?)酔い気味だったかも。(^_^;)

今回の、余談発見として・・
エルメのキッシュロレーヌのベーコンの切り方が、
カーヴァンソンを彷彿とさせる、薄切り&角切りの
2種類混在だった、ということを、メモしておきます。
ただ、パートブリゼの感じは、かなり違うのですが。

アントルのシリーズ4種のうちでは、
「INFINI 無限」、トマト&塩味の効いたオリーブのものと、
「EXTASE 恍惚」、生姜&グレープフルーツのが
好きだなぁと思いました。

アントルメは、2007年の12月から2008年3月まで、
1ヶ月交代で順次登場。

1ヶ月前からの完全予約制だそうで、
オートクチュール・・ということならば、それも然りと
思うのですが、完成品は、基本的にはどれも同じ物で、
1つ1つ依頼主に合わせて違う・・
という訳ではないのですよね。

うーん、それで、1台33,600円(予価)は・・
さすがに、ちょっと、躊躇するかも・・。(^_^;)

ただ、どんな方が、どんな場のために
お願いされるのかを、知りたいところですね〜。
2007年8月9日(木曜日)
   
アンリ・シャルパンティエのパリコレシリーズも、
はや、15回目。
クリストフ・フェルデール氏による、2007〜2008年
秋冬コレクションの発表会に、お伺いしてきました。

今期のテーマは、「食べる宝石」
〜LES BIJOUX A MANGER〜

9月1日から、来年の2月28日までの販売となります。

「黄金」「真珠」「ルビー」「翡翠」「トパーズ」という
5種の宝石をモチーフにしているそう。

全体を見渡すと、カラフルな色彩が印象的です。

多くの場合、秋冬というと、栗やキャラメルや、
チョコレートなど、茶色っぽい素材が
多くなって、渋いカラーのケーキが
一気に増えるもの。

でも、こちらでは、そこにあえて、フルーツを
使った、こういう綺麗な色のケーキを
用意されたそう。
ショーケースでは、目立つかも知れませんね。

これは「Or オール」。
黄金、という意味のとおり、表面は、
焼き色をつけたイタリアンメレンゲの上に、
ナパージュのブロンがかかっていて、
黄金の輝きを表現しています。

サイドに、グリオットカラーのマカロンを貼り付けて。
ちょっと変わっているのは、とい型の、
湾曲した側面部分を形どるのに、
ロールケーキのようにビスキュイなどでなく、
パイ生地が、ちょっとしっとりした状態に
なったものを使っていること。

土台は、軽く、ラム酒のシロップをアンビベした
ジョコンド生地。この、「軽く」というのがポイントかも。

フェルデール氏は、お酒を強く効かせることは
あまりなく、今回も、全体にかろやかに、
フルーティさを感じさせる構成にしていらっしゃるなぁと。

その上にいちごのムースリーヌ、
グリオットのジュレを挟んで、マロンクリーム。

全体には秋っぽいのだけれど、
いちごやグリオットなど、これまで、秋素材としては
あまりピックアップされていなかったものを、
効果的に、名脇役として配した感じです。

グリオットの酸味が、マロンクリームや、
メレンゲの甘さに、ちょうどよいアクセントになってます。
これは、「Jade ジャド」。
8月の誕生石でもある、翡翠ですね。

おなじみの抹茶ですが、実は、アンリ・シャルパンティエの
ブランドで、抹茶を使ったケーキを出すのは、
これが初めてだそう!

たしかに、フランス、そしてパリを思わせる、
コンテンポラリーなお菓子に、ずっと
こだわっていらしたから・・。

でも、今やもう、抹茶も、現代のパリらしい
お菓子素材として、定着したと言えるかも知れませんね

抹茶のビスキュイの上に、苺のコンポート。
それを抹茶ムースで包み込み、窪んだ部分に、
抹茶のガナッシュを流す。
表面は、見たとおり、ピストレ仕上げです。

このシリーズの中では、今までになく、
とてもシンプルな構成かも。

でも、抹茶の風味が強すぎず、ほどよい
バランスで香りとほろ苦さが出ていて、
それと、苺とがよいバランス。

抹茶も、季節的には、秋よりは、
初夏のイメージですが、でも、落ち着いた味わいは、
秋にいただいても、意外と違和感はないかな。
「Perle ペルル」。
ホワイトチョコレートの細いラインと、金箔を散らした
デコレーションの美しい、パール色のケーキ。

オレンジとバニラのムースの中に、
土台はスペキュロス。その上に、
キャラメル・ブール・サレのソースが敷いてあります。

その上に、いちじく、プルーン、アプリコット、
ゴールデンレーズンといったセミドライフルーツを
スパイスとりんごジュースで煮たコンフィ・ド・ノエル。

そして、ヘーゼルナッツのダクワーズ。
その上に、酸味のあるグロゼイユのクーリー。

素材的に、あぁ、ちっちゃなクリスマスのガトーのよう。
そうか、この真っ白なケーキは、ノエルの時期に
置いてあったら、きっと綺麗ですね。

スパイスや、塩キャラメルの効いた味は、
お菓子をある程度食べこんでいる方だと、
比較的、なじみのある感じかも。
こちらは、ちょっと上級者編かも知れません。
左:「Topaze トパーズ」。
右:「Rubis リュビ」。

トパーズは、オレンジ、レモン、ルビーグレープフルーツの
ピールのコンフィで、その輝きをイメージしているとのこと。

層は、レモンムースに、パイ生地が上下2層。
間の生地だけが、リンツアー生地というのが、
凝っていますね〜。

レモンムースにも、オレンジ、レモンの皮が
入っていて、香りがさわやか。

こういう柑橘系のお菓子って、むしろ、夏に出てきそうな
気がするのですが・・ただ、リンツアー生地の
シナモンが加わることで、いわゆる、夏のさわやか
ひんやりデザートとはちょっと違う、
秋めかしい雰囲気をまとっている気がします。

でも、この構成は、パイ生地を湿気させないように
するのが、一工夫必要ですね。
チョコレートでコーティングするといった方法も
あるけれど、この場合の味のバランス的には、
キャラメリゼするのが、よりよいような気はするのですが・・。

ムースの水分を吸ったパイ生地。
それはそれの味わいもありますが、最もネックなのは、
その状態になると、サクッと切れないこと。
そのため、フォークが、ここで引っかかってしまって、
下まで切れず、ここから、せっかくの綺麗な層が
ずれていってしまうのです。

デパートのお菓子・・というよりも、お菓子屋さんの
お菓子も、テイクアウトであればそうですが、
どうしても、できたてをすぐに召し上がって
いただくことばかりでは、ありませんものね。

朝作ったケーキが、夕方売れていくこともある。
いや、朝イチで買われても、お客様が
冷蔵庫に入れて保管して、実際に召し上がるのは、
夜になるかも知れません。

その点、むかーし、アンリで出していた、
「切れ目のあるミルフィーユ」は、
よい工夫だったと思っていました。
まぁ、あれは、3人分くらいの
プティホールサイズだったから・・、
こういうプティガトーサイズで、そこまで細工をするのは、
難しいかも知れませんが・・。

あと、カー・ヴァンソンのように、
クリームとフィユタージュの間に、
空間をあけた部分を作るのも、いい方法だなぁと。
そこから、フォークが入れられるのです。

リュビは、苺の真っ赤なグラッサージュが印象的。
中に、ピスタチオのムースを包んでいます。
私・・最近、中がピスタチオムースで、外側が
真っ赤なグラッサージュ、というケーキに、
ご縁があるかも。(^_^)

一番下の生地がパイ生地なのですが、
これも、完全にムースに包み込まれて、
中に隠れる感じなので、やっぱり湿気やすい。

でも、その上に入れてある生地。
しっとり、ふっくら、弾力があって、レモンの香り・・。
美味しいぞ、と思ったら、これ、マドレーヌ生地
なんですって。

ビスキュイとかでなく、マドレーヌ生地を
ムースの中に仕込む、というのも、
面白い構成ですね〜。
ケーキのプレートの前に、こうやって、
カット面の写真もあると、中身がわかりやすくて、
いいですよね。

普段の売り場でも、こういうふうに表示してもらえると、
嬉しいような気がする・・。

季節ごとに、こうやって、定例で
新作のコレクションがあるのは、やっぱり、
楽しみなものです。

実際に、こちらのケーキを、お店で
買っていかれる方は、どんな用途で
いらっしゃるのか・・・ご自宅用なのか、
手土産なのか、気になるなぁ。
2007年6月22日(金曜日)
   
5月のリフレッシュオープンで、新宿伊勢丹に
オープンした新ブランド「マイスターユーハイム」の
お披露目会に、お伺いして参りました。

クラッシックな枠を頑なに守るドイツ菓子に、
モダンの定義を持ち込んだ、このブランド。

オーセンティックなドイツ菓子を、
現在・未来という時代感覚で、現代的に
ブラッシュアップしたそうです。

一番左は、先日、伊勢丹のオープニングにも
いらしてくださった、ベルント・ジーフェルト氏。
国内外のコンクールで輝かしい受賞歴をもつ彼は、
250年も続くコンディトライ(お菓子屋)、
フランクフルト郊外の「カフェ・ジーフェルト」を
率いる菓子職人。

真ん中は、ベルリンにあるミシュランの星付レストラン
「ファウ」のオーナーシェフ、コルヤ・クレーベルク氏。

とてもお茶目な方で、この時も、隣に立った
ジーフェルト氏が、とても背が高くていらっしゃるので、
それに合わせようとするがごとく、ぴょんぴょんと
ジャンプしてみせたり。

こちらのレストランのデザインも手がけているのが、
このマイスター・ユーハイムのデザインを担当する、
ペーター・シュミットグループ。

一番右の方が、そちらよりいらした
アーミー・アンゲラー氏です。
アートの歴史に、大きな足跡を残した
デザイン学校、バウハウス(1919-1933)。

その意義は、職人の仕事と、デザイナーの仕事を
結びつけて、1つのユニバーサルなものを
生み出したことにある、と。

そのように、この、異なる分野の専門家3人が、
1つのチームとして生み出すのが、
マイスター・ユーハイムの世界なのです。
1つ1つのお菓子について、詳しくご紹介していくと、
きりがないのですが・・・。

私が特に気になったのは、ドイツの伝統菓子、
「黒い森のさくらんぼケーキ」、
シュヴァルツヴェルダー・キルシュトルテ!

ジーフェルト氏曰く、このお菓子は、まだ
70年ほどの歴史しかない、ということ。

もともとは、バタークリームを使っていたものだったそう。
それが、戦後になって、より軽やかに、
生クリームを使ったものになっていった。

そして、今回は、より革新的なものを!と、
周囲をチョコレートでグラッサージュしたものに
したそうです。

こちらのケーキ、全体に大振りで、このケーキも、
シェフ自身、日本人には限界に近いほど、
かなり大きいだろうとおっしゃいます。
でも、クラッシックなものは、もともと、
相当に大きなものなんだそうです。

今回は、サイズは小さくして、内容はより豊かに。
一方で、個人の技術の差によらず、安定した
品質で供給ができるよう、作りやすいスタイルを
追求して、完成させたとか。

飾りを、もっと豪華に見せかけることはできるけれど、
そうではなく、本当に美味しいものを目指した、
と語るジーフェルト氏。

マジパンと木苺ジャムで、眼鏡のような飾りを
つけたボール状のお菓子は、ツィトローネン。
周囲の黄色い部分に、酸味の効いた
レモンのコンフィチュールが塗ってあります。

全体に、生地は、アーモンドパウダーや、
マジパンが混ぜ込んであるようなタイプの、
しっとり、リッチな感じのものが多いように感じました。
やっぱり、ドイツ菓子の特徴なのでしょうね。
奥は、ホレンダーキルシュトルテ。
これも、ドイツでは一般的なお菓子で、
パイ生地にさくらんぼを挟んだ、シンプルなものだそう。

ジーフェルト氏曰く、ドイツ人は、旅行好き。
その土地で出会ったお菓子の要素を持ち帰って、
新しいものを生み出したりもするそうです。

今回、日本へのオマージュとして、
パイ生地に抹茶を入れ、クリームに、桜の花のお茶を
使った、とのこと。

薄い茶色のクリームは、なるほど、桜茶の香り!
桜餅を思わせる香りが、さくらんぼの甘酸っぱさと
マッチするように感じるのは、日本人ならではの
感性なのかな。

手前は、これもドイツの伝統的なお菓子の1つ、
ベルナウアー。
女性の胸像を象ったチョコレートが飾ってあるの、
わかりますか?

このお菓子のモデルは、アグネス・ベルナウアーという
女性だそう。

多分1435年と思われますが、15世紀前半頃、
バイエルンのミュンヘン公と恋に落ちて、
結婚した平民の娘。
しかし、これに大反対だった大公の父親によって、
川に突き落とされて、処刑されてしまったという・・。

これが物語ではなく、史実だというから、
現代の自由さを感じずにいられませんが・・。

ミュンヘンには、彼女のために建てられた教会もあり、
現在でも毎年、「アグネス・ベルナウアー祭り」が
行われるそうです。

アグネスを偲んで作られたこのお菓子は、
ドイツでは、コーヒー味のお菓子。
当時は、コーヒーはまだドイツになかったから、
ノンカフェインで知られるチコリを使っていたようです。

ジーフェルト氏は、この話から、イタリアの
ロミオとジュリエットの物語を連想し、
「ティラミス」のイメージで、マスカルポーネを使ったそう。

これは、思ったよりもやさしい味わいで、
生地よりも、ムース中心ということもあってか、
日本人好みの、軽め食感のように思いました。

ジーフェルト氏曰く、このブランドでは、
人工的な着色料、フレーバーなど一切使わない。
最近のドイツでは、自然なものを使うのがトレンドとのこと。
砂糖の量も、控えめにしてある、ということでした。

お菓子にもよりますが、このケーキは、
確かに、甘さおさえめという印象でした。

本場、バイエルンのベルナウアーを、
いただいてみたいなぁ・・。
「ラバーバ」は、ルバーブのこと。

これについては、クレーベルクシェフが、
熱く(笑)、語ってくださいました。

このお菓子は、「季節」を表現したものとのこと。
すなわち、ドイツの「春」。

クレーベルク氏も、子供の頃、
春になれば、ルバーブを使ったお菓子、
というのが、思い出のご様子。

シェフのお母さまは、ルバーブに
砂糖をつけて、そのまま齧るのが、
一番美味しい、とおっしゃったそうですが・・。
大胆な召し上がり方ですねー。(^_^)

あらら?これは・・カエルですね!
フロッシュケーニッヒ。
リリエンベルグのフロッシュを、思い出してしまいました。

クレーベルク氏曰く、これは
「おとぎ話の世界を表現した」。

あ、それでわかった。
このかえる・・金の鞠を持っているんですね。
王女様とカエルの、あの物語だ!

クレーベルク氏も、ジェスチャー付きで、
この物語について、説明してくださいました。
英語でお話くださったので、私達でも、
だいたい、内容がわかりました。

井戸に、お気に入りの金の鞠を落として
しまったお姫様。
カエルが、キスしてくれたら拾ってきてあげる、と
言います。
2度は拒否したお姫様。
3度目に、ついに我慢できずに、目をつぶって
キスしたら・・カエルは鞠を取ってきてくれて、
王子様に変わった、ということ。

実は、魔法をかけられていた、王子様だったのですね。

この物語って、多少の展開バージョンがあるようですが、
実は私が、理不尽だなぁと思う物語、
五本指に入るものだったのですが(笑)。

でも、最後、王子様が見事にお姫様を振ってしまう
という展開もあって、あぁ、それなら了解。
昔話は、心温まるアンデルセン系が好きなのだ・・。

このモチーフ、もっとキュートな感じで、
ユーハイム・ディ・マイスターでも、
ペーターシュミットとのコラボケーキの
デザインになったことがありましたね。

こっちのカエルの方が、吸盤付きの指とか、
ちょっとリアル。
特に、クチビルが、ややコワカワイイかも〜。(^_^;)

ベースのケーキ自体は、かろやかな
バニラクリームに苺入りで、
食べやすい印象でした。

まだまだ、色々なお菓子について、
ご説明をいただきました。

焼き菓子でも、その土地ではぐくまれて、
愛されてきたお菓子に着目し、
「ロカール・モデルネ」という考え方のもと、
ドイツの郷土菓子や、昔ながらのお菓子を
ベースに、作り方とデザインで現代的な味わいを
加えているそう。

たとえば、雪球をモチーフとした、
「シュネーバル」。
これも、リリエンベルグに、冬限定の
「シュネーバーレン」がありますね。

マジパン入りのパイ生地の中に、
チョコレート入り。
ロマンティック街道の入り口、ローテンブルグの
名物菓子が、ベースだそうです。

ブラックチョコレートには、スパイシーな風味が感じられ、
質問したら、オレンジ風味をつけている、とのこと。
ホワイトとの2種類です。

プレゼンテーションでも、連邦国家として
発展してきたドイツの歴史。
それにより、諸侯が権力を誇るために、
いわゆる宮廷菓子職人が腕を振るったという
背景についてなど、興味深いお話を伺えました。

・・・うーん、久し振りに、学生時代の講義のような、
ときめきを思い出したなぁ。
ドイツについて、改めて、勉強したくなってきました!
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