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2011年1月13日(木曜日)
   
1月8日に開催した試食会、
「スイーツ番長&平岩理緒、2011年おすすめスイーツ賞味会 〜烏龍茶とのマリアージュを探る」
「幸せのケーキ共和国」のスイーツ試食オフ会と、
スイーツ男子の代表格として様々なメディアで活躍中の
「スイーツ番長」さんとの共催企画でした。

レポートその1から続きます。

「アイスクリーム」
エシレ・メゾン・デュ・ブール「エシレ グラス/ブール」
ジャン=ポール・エヴァン「グラス プラリネ クラッカントゥ」

アイスクリームも、表示が「アイスクリーム」になっているような、
乳脂肪分の高いタイプがいいかなぁと。

「エシレ グラス」は、名高いエシレバターを全体量の約21%も
使用した、バター感たっぷりのアイスクリーム・・と言いつつ、
食べてみると、存外さっぱりすっきりしています。
バターのアイスって聞くと、えっと思うけれど、バターは
そもそも、生クリームから作りますものね。

見た目はかなり白っぽく、バニラアイスというより、
ミルクアイスのような印象でした。
原材料に卵が入っていないんですね。
アングレーズベースではなく、パルフェっぽく作っているということかしら。

正直、油っぽいとはほとんど感じられず、ごくシンプルな味なので、
烏龍茶と合わせると、むしろちょっと印象が薄くなるかも・・。
卵黄が入ると、もっとコクが出て、濃厚な感じがすると思うのですが。
もう1種類、「ブール・オ・キャラメル」味があるのですが、
もしかしたら、こちらの方が相性がよかったかも知れません。
一方、JPHのプラリネ入りアイスは、アイスミルク。
カリカリしたヘーゼルナッツのプラリネが香ばしく、
ナッティーな風味は、やはり烏龍茶と相性がいいなと再認識。
「中華の、カシューナッツと鶏肉の炒め物に烏龍茶、
という組み合わせを思い出した」という声もあり、なるほど〜。

エシレのシンプルさに比べると、やや味の濃厚さがあるものの、
やはり、もともと、脂肪分の高さを顕著に感じるアイスでは
なかったので・・。
スペインの伝統菓子、クレマ・カタラーナみたいなものだと、
かなりとろっとクリーミーで濃厚なので、もっと、
洗い流され感があったかも知れません。

そして、実際に、アイスと冷たい烏龍茶を
一緒にいただく機会、というのはあまりないですよね。
アイスクリームと合わせるなら、温かいお茶にしたいですね。

ちなみにこの日、番外編として、スイーツ番長氏が
プロデュースされた「アボカドジャージーミルクアイス」も、
試食させていただきました。
アボカドも、森のバターと言われるくらい
油脂分が高い果実ですが・・でも食べてみるとかなりさっぱり。
烏龍茶と合わせても悪くないですが、
口の中に残った油脂分を洗い流す、といった実感はあまりなかったかも。
「パンデピス」は、今、注目のスイーツの1つ!
『料理通信』2月号のお菓子屋さんへのアンケートでも、
「今後、定番にしたいお菓子」で1位に輝いていましたね。

このカテゴリーは、皆さんから
「初めて烏龍茶と合わせたけれど、スパイスと相性がいい!」
と、新たな発見の声多数でした。
多分・・・山椒の利いた麻婆豆腐に烏龍茶とか。
スパイシーなものと、烏龍茶って合う気がするんですよね。

ただ、「油分の洗い流され感」から言うと、パンデピス自体が、
それほど油っぽく感じられるスイーツではないので、微妙だったかも・・。
蜂蜜やオレンジコンフィの甘さが洗い流され、
スパイスや柑橘の後味、香りが残って、
口の中がすっきりする感じはあり、かなりいいマリアージュ。

左がアカシエ、右がドゥー パティスリー カフェのもの。
アカシエの「パン・デピス」は、興野シェフが試作を繰り返し、
比較的、最近デビューしたもの。
でもまだ研究中で、もう少しルセット直すかもとおっしゃっていましたが・・。

スパイスは、シナモン、スターアニス、ジンジャー、
カルダモン、クローブがブレンドされた
パン・デピス・ミックスに、オリジナルでナツメグをプラス。
スターアニスも、ホールでアンフュゼした牛乳を加えるという、
「追いスターアニス」をしているそう。

オレンジコンフィをロボクープで粉砕したミンチも加わっています。
そう、このオレンジの存在も、烏龍茶と
相性のいい理由の1つだと思うんですよね。

蜂蜜は、甘くやさしいアカシアと、野性的なラベンダーとを
半々で使ってバランスを取っていると。
フランスではよく使われる、樅の木の蜂蜜、
ミエル・サパンのようなちょっと個性の立ったものにしたかったそうです。

ドゥー パティスリー カフェのは、ライ麦粉を使った、
ちょっと粒々の感じられるざらっと食感も個性的。
「その粒々の隙間に烏龍茶がすっとしみこむ感じ。
飲み物が欲しくなるのでちょうどいい」という感想も。

一応、菅又シェフがアルザスの「ティエリー・ミュロップ」
で学んだルセットがベースになっているそうです。
蜂蜜は国産のアカシアのみで、ここではあまり主張せず、
スパイスは某メーカーのキャトルエピスに、
シナモンなどを加え強めに効かせているそう。
オレンジコンフィのミンチや、カソナードも入っています。

皆さんにつけていただいた評点を平均化したのが、以下の結果です。
23人分なので、定量データとしては充分とは言えませんが、
傾向をつかむことはできました。
フリーコメントと照らし合わせると、納得の数字が出ています。

前の数字→烏龍茶との相性
(非常に良い:5、良い:4、どちらとも言えない:3、良くない:2、非常に良くない:1)
後の数字→油脂分がさっぱりするか
(非常にさっぱりする:5、さっぱりする:4、どちらとも言えない:3、さっぱりしない:2、非常にさっぱりしない:1)

COCOドーナツ バニラ 3.3 4.0
フロレスタ オーガニックシナモン 4.2 4.1
ピエール・エルメ・パリ ドゥ・ミルフィーユ 4.6 4.7
ラ・プレシューズ ミルフィーユ 4.0 4.4
アカシエ タルト・マンダリン 4.2 3.5
サンキャトルヴァン オレンジのタルト 3.8 3.5
エシレ エシレ グラス/ブール 3.0 3.5
JPH グラス プラリネ クラッカントゥ 3.4 3.5
ドゥー パティスリー カフェ パン・デピス 3.8 3.3
アカシエ パン・デピス 3.7 3.3

ドゥ・ミルフィーユ強し!
ミルフィーユは2つとも、口の中の洗い流され感で高め評点が出ています。
かなりバターリッチですからね〜。
タルト・マンダリンも、相性の点で高め評点となりました。
試食品自体が、ちょっと軽めヘルシー傾向に寄ったとは言っても、
やはりドーナッツカテゴリーは、油脂分が洗い流されるということを、
他のスイーツより感じやすいようでした。

最後に、皆さんからいただいた感想より、
「10種類、結構しっかりと食べたけれど、
コーヒーや紅茶で食べ続けるよりも、胃がもたれていない気がする。」
確かに、コーヒーだと、何杯も飲むと、だんだん重たくなりますが、
烏龍茶は、お替りしてもそれがあまり無いですね。

「今回、生クリームのスイーツがなかったので、それも合わせてみたい」
という声も。
そうですね。ショートケーキのようなものはどうなのか?
生クリームの風味は、烏龍茶には負けてしまうのでは・・
という気がしていたのですが、実際にやってみないとわからないですね。

スイーツに烏龍茶はちょっとと思っていたけれど、
やってみて、こういうのもありかな、と思ったといった声を
複数いただき、よかったなと思います。
何でも、食べて試してみないとわからないですよね。
番外編その2。
神楽坂アグネスホテル&アパートメンツ東京の
「ル・コワンヴェール」で、昨年のクリスマスケーキとして
出したブッシュ・ド・ノエルが、烏龍茶とライチ、杏を
使ったものと聞き、今回にあわせて、上霜シェフに
再現していただきました。

土台はダックワーズ。白いのがライチムースで、
真ん中には、一枚ビスキュイ・ジョコンドをしき、
烏龍茶クリームと、杏ゼリーを重ねています。
表面のグラッサージュは杏とライチ、烏龍茶葉を混ぜたもの。
上には杏風味の泡ゼリー。

ライチや杏といった、どこか中華的なオリエンタル素材と
烏龍茶とは、やっぱり相性がいいですよね。
あと、マンゴーとか。

間もなく公開の映画、『洋菓子店コアンドル』。
作中に登場するお菓子の監修もされた上霜シェフですが、
フランス菓子をやってきた方が、ブッシュ・ド・ノエルに、
こういう東洋的な素材の組み合わせを採用する、
というのが面白いなぁと思ったのでした。

今回は、普段のテーマ試食会とはちょっと違った雰囲気で。
烏龍茶とスイーツを一緒にいただく意味を考える、
面白い機会となりました。

ご参加くださった皆様、サントリーの方々はじめ
運営に関わってくださったスタッフの皆様方、
本当にどうもありがとうございました!
スイーツ番長氏と周辺の皆様も、一緒に企画していただき、
どうもありがとうございました!

また、様々な主旨のスイーツ試食会を開催していきたい
と思いますので、機会があれば、ぜひご参加ください!