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2010年8月31日(火曜日)
   
2010年8月26日、愛媛県松山市で、
愛媛県産農産物を使った「えひめスイーツコンテスト」
の決勝戦と表彰式が開催されました。

第1回目の昨年に続き、今年も審査員をさせていただきました。
今回は、プロ部門105作品、アマチュア部門262作品と、
それぞれ約6割増もの応募が!
さらに、県外からの応募者も増えたということ。
関係者の方々も喜んでいらっしゃいます。

愛媛新聞社で紹介されたコンテスト記事、こちらで動画もご覧いただけます。
お、いい食べっぷりだな私・・。(^_^;)

「えひめスイーツプロジェクト」の公式ホームページはこちらをご覧ください

昨年は11月に決勝を開催し、
愛媛ご出身のパティシエ、和泉光一シェフと、
ホテルニューオータニの中島眞介シェフを
審査員にお迎えしました。
昨年の「えひめスイーツコンテスト」の様子はこちらに。

今年は、時期を変えることでテーマ素材を変え、
引き続き和泉シェフと、
トシ・ヨロイヅカの鎧塚俊彦シェフ、
日本菓子専門学校の和菓子の先生で
いらっしゃる鎌田克幸先生に審査員として
参加していただきました。

鎧塚シェフと和泉シェフは、数年前に
『どっちの料理ショー』というTV番組で
勝負なさったことがあり、その時、鎧塚シェフは、
当時、まだほとんど知られていなかった
愛媛県産の柑橘「紅まどんな」を特撰素材として
使われたのです。

「僕、和泉さんが愛媛生まれだって知らなかったんですよ〜」
と、後のトークでおっしゃっていましたが。

地元TV局の取材を受ける鎧塚シェフと、
審査のため試食をなさっている和泉シェフです。
今年のプロ部門は、柑橘、梅、ぶどう、トマトの
いずれかを使うことがテーマに。
アマチュア部門は、素材を限定せず愛媛産農産物を使ったカップケーキというテーマ。

トマトを使ったスイーツ、難しさがあると思いますが、
決勝に残ったプロアマ各15作品の中にも、複数含まれていました。

あら?この透明卵形カップの容器に入っているのは、
リッツカールトン東京で食べたスイーツに
使われていたカップかな・・?と、書類審査の時に思っていたのですが。

大当たり。\(◎o◎)/!
アシェット・デセールコンテストや、
メープルスイーツコンテストでもお会いしたことのある、
リッツカールトン東京の方でした。
なんと愛媛県の今治ご出身でいらしたんですって。

それで、故郷の食材を使ったコンテストに
挑戦されたのですね。
あぁ、そういう方がいらしてくださって、嬉しいですね。

アシェット・デセールべースに、テイクアウト仕様に
アレンジしたトマトのスイーツ。
「夏の愛媛」というタイトルどおり、さっぱりしていて、
猛暑の今年の夏にぴったり!
審査を一瞬離れて、普通に完食してしまいました。
そして、プロ部門で優勝したのは、こちらのスイーツ。
和泉シェフ、鎧塚シェフとも「目が合っちゃいました」
という、つぶらでキュートな作品のタイトルは
「ひめちゃん」。

ホワイトチョコレートベースのコクのある
抹茶ムースの中に、愛媛の柑橘、
実生柑と柚子のジュレの酸味がさわやかなケーキです。

地元のパティスリー「菓子夢」で働く
黒田彩香さんの作品です。
師匠の三宅秀生シェフ、感無量のご様子でした。

アマチュア部門では、新潟の製菓調理師専門学校、
えぷろんの学生さんによる、「ヴェリーヌ・オ・ボッチャン」
というトマトを使った作品が金賞となりました。
優勝の喜びを語る黒田さん。

昨年優勝されたパティスリーミカンカフェの永尾シェフ、
準優勝のゴトウ洋菓子店の後藤シェフも、
今年も参加してくださって、そしてきっちり入賞されるのがすごい。

もち平さんの今年の作品「朝霧」も、
一見、かるかんかと思いきや、
かなりもっちりとした生地の食感と、
自家製セミドライ巨峰の濃厚な味わいが
なんともいえずはまります。

準優勝されたのは、今は静岡で
仕事をされているという大島さんの「愛媛初恋物語」。
やはりお生まれが愛媛でいらっしゃるのだそうです。
秋には東京に移られるご予定とか。

実生柑と「はるか」を使った、さわやかな味が印象的。
形も実生柑に見立てた愛らしい姿で、
淡いグリーンに葉脈を描いた葉っぱの
チョコレート細工も可憐でした。

はるばる名古屋から、「カルチェ・ラタン」の
冨田和彦シェフも挑戦してくださって!
以前、メープルスイーツコンテストで優勝された際も、
審査員でいらした鎧塚シェフが「大先輩の大ベテラン」
とおっしゃっていたですね。
「愛媛にこんなに色々な柑橘があるのだと、勉強になりました!」
と、いつまでも挑戦する心をお持ちで、
コンテストを楽しんでいらっしゃるのがさすがです。

このコンテストの受賞作品は、昨年同様、
フェアでの販売が予定されています。
県外からの応募作品については、販売可能かな?
と気になりますが・・。
皆さん、前向きに検討してくださっているようです。

9月10日(金)〜12日(日) 10時〜
エミフルMASAKI 1階催事場にて
9月22日(水)〜28日(火) 10時〜
いよてつ高島屋 地階催事場にて

ちなみに、昨年のアマチュア部門に入賞された作品が、
この8月27日から、サークルKサンクスで
「里芋のロールケーキ」として、
四国中国地方限定で発売開始しています。

愛媛県産のブランド里芋「伊予美人」入りの
ホイップクリームをココア生地で巻き込んだもの。
ワンカットサイズを横倒しにした一人分仕様ですが、
でも、大きさはかなりボリューム感あり。
私も味見させていただきましたが、ねっとりした
里芋ならではのクリームに、特徴がありました。

また、翌日8/27から9/5まで、松山市内で
えひめスイーツストリート」というイベントもスタート。
加盟店の愛媛県産農産物を使ったスイーツを
食べて集めるシールラリー方式です。
私も早速、オープニングセレモニーの開催された
いよてつ高島屋さんで、対象スイーツをいくつかいただきました!
コンテスト後に開催された「おしゃべりスイーツサロン」にて。
昨年と会場を変え、定員を倍くらいにしたにも関わらず、
先着順で5日ほどで満席になったという人気だったそうです!

皆様に提供された、愛媛県産品を使った
お二人のパティシエのスイーツ。
どちらも美味しかったです!

左が和泉シェフによる「柑橘ロール」。
前日から現地の製菓学校の設備をお借りして、
時間ぎりぎりまで巻いてお持ちになりました。
夏ということで、さわやかな日向夏のミンスを
生地にも生クリームにも加えてあります。

右が、鎧塚シェフによる「いよかんのパンドケーキ」。
サンプルで何種類も送られたいよかんの
加工品の中から、100年の歴史をもつ
寺尾果樹園さんが作られた手作りのピールを
気に入って選ばれ、それをたっぷりと練りこんであります。

生地にはローマジパンも練りこんであり、
しっかりした味わいですが、いよかんピールの
風味が負けていません。

鎧塚シェフ、「イベント限定って言われちゃいましたが、
気に入ったので、ほとぼりが冷めた頃に、
こっそり店で出そうかなと思ってるんですが・・。」
なんて、公にばらしていらっしゃるし。(^_^;)
でも、ちゃーんと、その場で愛媛側からの
ご快諾を得られました!

和泉シェフも、今年、百貨店の予約限定で
展開されるクリスマスケーキには、
昨年、愛媛のブランド苺「あまおとめ」を
使われたのに続き、愛媛の食材を
複数使えたらと考えていらっしゃるようです。

この「えひめスイーツコンテスト」をきっかけとして、
愛媛県の農産品について、県内外の多くの方に
関心をもっていただけるといいなと思います。

愛媛県の皆様、鎧塚シェフ、和泉シェフ、
どうもありがとうございました!
2010年8月21日(土曜日)
[ 22:55 ] [ 花火アントルメ ]
   
第一弾「プレジール」編はこちら
第二弾「浦和ロイヤルパインズホテル」編はこちら
番外編「ベルグの4月&パティスリータダシヤナギ八雲店」編はこちら

今年の夏、最後の花火アントルメは、
アグネスホテル東京の「ル・コワンヴェール」、
上霜考二シェフにお願いしました。

「ル・コワンヴェール」は、2008年にオープン。
上霜氏は、オテル・ドゥ・ミクニ、ジャン・ミエなどを経て、
現代的なフランス菓子を作られる若手パティシエの
お一人として、スイーツファンからも注目されている方。

奇しくも、プレジール捧シェフもミクニご出身。
先輩でいらっしゃる、
ラ・スプランドゥール藤川浩史シェフに
2007年夏に作っていただいた花火アントルメはこちら

上霜シェフが作られた花火アントルメは、じゃん!
こちらでした。

わっ、煙?!
金銀のアラザンをちりばめたワタアメは、
ほのかに色味がついていて、
つやつやと美しい。

夏らしい、黄色フルーツ類のアントルメの模様!
お店のスタッフの方は、現在4名。
皆さん女性でいらっしゃるのですね。
製菓学校も7:3くらいで女生徒が占めてるからなぁ・・。
皆さん、どうもありがとうございます!

アントルメのプレゼンテーション用の
綿飴と別に、カットした1人分ずつにも、
ちゃんとそれぞれワタアメが用意してあって、
1つ1つのせてくださっています。

この蒸し暑い夏場だから、
すぐに湿気てしまうので、乾燥剤と一緒に
1つずつ大事にカップに入れてありました。
やっぱり、淡いオレンジ色のように見えるワタアメですよね。

ベースは、パッションフルーツのムースリーヌ。
パッションのピューレを水分にアングレーズを炊き、
ホイップして空気を多めに含ませたバターと、
パッションのシロップで作ったイタリアンメレンゲで
軽く仕上げています。
うん、いいですね、夏ですからねー。

上のフルーツのジュレのように見える部分は、
パインとマンゴー、バナナ、バナナを、バニラと
一緒に炊いたもの。
コンフィチュールとかコンフィというよりは、
もっとフレッシュな仕上がりになっています。

表面はパッションのグラッサージュがけです。
あぁ・・言っているそばから、溶けていくぞ、ワタアメ。
いただいてみると、キャラメル味!

カラフルな綿飴って、着色料で色をつけたような、
ちょっと人工的なイメージがありましたが、
お、これはちゃんと美味しいです。

これは、上霜シェフが、お誕生日に
リクエストしてプレゼントしてもらったという、
綿飴製造機で作ったそう。
そのリクエスト・・・パティシエならではですねー。

曰く、キャラクターとかがついた、
一応子ども用のオモチャだそうですが、
でも、こんなに本格的な綿飴ができるんですね。

一度キャラメルを作って、それを細かく砕いて、
ざらめ状にして機械にかけているそうです。

これまで出会った、パティスリーで出している
綿飴といえば、オーボンヴュータンの
「パパ・ア・バルブ」=バーバ・パパ
パパの髭、という意味のコンフィズリー。
緑、ピンク、ブルーだったかな?
3−4色あって、苺やキウイなどのフルーツが
パリッと薄いチップス状になった
フリュイ・セックがちりばめてあって。

あとは、フラウラのイートイン限定のクープの上に
のっているんですよね。
桜井シェフいわく、修業されたパリでは、
縁日というかお祭りでワタアメの屋台が出ていた、と。

いいなぁ、ちゃんと美味しい綿飴コンフィズリー。
パティシエならきっとできますよね。
色だけじゃなくて、ちゃんと苺の味のワタアメとか、
レモンの味とか紅茶とかコーヒーとか、カカオとか?!

土台と、中にシュクセ生地が入っています。
今回は、その場でいただく企画だから、
サクサク感がありますが、
テイクアウト用ケーキだと湿気てしまうかな?

でも上霜シェフ曰く、しっかりと焼きこむと、
意外としっかりともつそうです。

土台の方に、ナッツ?のようなものが
入っているのが見えるでしょうか。

これ、なんと「ラムネ」なんだそうです。
ラムネをシュクセの中で焼きこむと、
糖化してちょっとキャラメリゼされたように、
こんな見た目になるんですって!

食べると、シュワッとはじけて、
あ、確かにラムネだ!と。面白ーい!

夏だからといって、単に軽くというのではなく、
クリームもバター使いで、フルーツもしっかりと
ボリューム感あり!
でも、重たさを感じさせないよう、
随所にワザが効かせてあるのが、
上霜シェフらしいなと思わせる花火アントルメでした。
さて、あとは各自、自分の好きなものを追加オーダー(笑)。

こちらは季節のオススメ、タルト・リュバーブ。
国産の無農薬リュバーブだそうです。
国産だと、緑は多いですが、赤は結構珍しいかも?
リュバーブの酸味も好きですねー。
苺とあわせて使っています。

上にのせたイタリアンメレンゲには、
自家製のヘーゼルナッツプラリネをざっくり混ぜ込んでいます。
ちょっとキャラメルのような香ばしさ。
そのためか、イタメレといっても、
あまりベタッとした甘さが残りません。

上霜シェフ、来年の2月公開の映画
「洋菓子店コアンドル」のスイーツ監修製作を
なさっているそうです。
こちらに、辻調の撮影記が。

花火アントルメ企画は、お店に伺うことで、
皆で一緒に食べる楽しさを、作り手の方とも
共有できるようにと、始めた企画です。

これをきっかけに、アグネスホテル東京に初めて来た、
上霜シェフと初めてお話できたという方も多く、
そんな出会いの場となったのも何よりでした。

上霜シェフ、ル・コワンヴェールの皆様、
そしてアグネスホテル東京の皆様。
私達の希望に応えてくださって、どうもありがとうございました!

そして、2010年の花火アントルメ会は、
これでひとまず一段落ですが、
また来年以降も、花火アントルメを
作っていただくことができたらいいなと思います。
B食店情報
・店名 : ル・コワンヴェール(る・こわんヴぇーる)
・ジャンル : スイーツ-洋菓子
・住所 : 東京都新宿区神楽坂2-20-14
・TEL : 03-3513-7612
・URL : http://www.agneshotel.com/
・営業時間 : 10:00〜20:00
・定休日 : 月(祝日の場合は翌日)
・最寄り駅 : 飯田橋
・キーワード : アグネスホテルのケーキショップ/2008年12月3日にオープン
・友人・同僚 / デート / 家族・子供 / 一人
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2010年8月20日(金曜日)
   
シェフ部@ニフティで、「パティスリー タダシヤナギ」柳正司シェフへのインタビューをさせていただいた記事が公開されました。
こちらからご覧ください

山の中で遊びまわっていらしたという貴重な子ども時代のお話をはじめ、三笠会館、ピュイダムール、クレッセント時代のこと、1995年のクープ・デュ・モンド出場時の後藤シェフ&及川シェフとのエピソードなど、大変興味深いお話を、色々と伺うことができました。

お若い頃から親交のあった、河田シェフ、島田シェフ、大山シェフ、横溝シェフ、稲村シェフなどのお名前もさりげなく随所に登場し、スイーツファン超必読の内容です。

お好きな映画やよくご覧になるTV番組など、意外な一面も垣間見られます!(^_^)
柳シェフの故郷は、群馬県の尾瀬・片品。
花豆で有名なところで、その花豆をふっくらと煮てしっとり焼き込んだ抹茶のパウンドケーキが、日経新聞土曜版でも紹介された「ル・キイチ」。
故郷で、花豆やベリー類などを作って送ってくださっていたお父様への感謝を込めて、そのお名前をつけられたお菓子です。
ヤナギのお店には、他にも、地元・片品で小学校時代の同級生の方が作っていらっしゃる無農薬栽培のブルーベリーや、群馬県榛名山の麓で作られるブルーベリーなど、柳シェフの故郷とのつながりを感じさせる素材を使ったお菓子が、季節によって登場します。

柳シェフが片品のお生まれ、ということを最初に知った時、自分の中学生時代の思い出がよみがえりました。
うちの母校は、中学一年生の時に日光方面に校外学習に行きます。
その時に、沼田から入って片品の養蚕農家を訪ねました。
戦場ヶ原の植物遷移をたどって、吹割の滝、中禅寺湖、男体山・・。
尾瀬の湿原で植物のスケッチして・・ニッコウキスゲ、ヤナギラン、ハクサンフウロ・・。

事前に下調べをしなくてはならなくて、図書館に行ったりしたけれど片品近辺の養蚕関係の資料が無い!と困っていたら、母が、役所に問い合わせたら資料を送ってくれると思うよと。
そこで、片品村役場に手紙を出したら、折り返しリーフレットや本のコピー等を送ってくださったのです。
それで、餅を繭に見立てた「まゆ玉」を枝に刺して、どんど焼きで焼いて食べる風習がある・・といったことを知り、社会科の宿題レポートに書いたことが、ずっと心の中に残っていました。

私は中学高校時代、歴史地理古文が好きな科目で、柳田国男とか折口信夫とかの民俗学系の本なども、胸躍らせつつ読みました。
だからこういう話は、今でもとても興味があります。
この機会にと、以前から気になっていたことを、柳シェフにお尋ねしてみたところ、どんぴしゃでした!なんだか感無量・・。
以下、インタビュー記事にはここまで書ききれなかったので、こちらに聞き書きを。

——————————————–

それは、1月15日の成人式の時ですね。
お正月に対して成人式のことを「小正月」と言うんですけど、その時に「どんど焼き」というのをやるのです。
「まゆ玉」という、色もいろいろあるのを丸めて、木に刺して、一応飾っておくんです。
七草が終わった時にそれを飾って、15日の時には厄年の人に何か謂れがあって、そこのうちに行くと、色々と食べさせてくれたりするんです。

そうして、みかんを投げたり、それと一緒に紙に包んでしばったお金なんかも雪の中に投げたりするんです。
どんど焼きっていうのは、お飾りを燃やしたりするんですけど、それだけじゃなくて、松の木を立てて、それに色々飾って竹とかも入れて、周りに色々挿して、かまくらみたいな形にするんです。
その中に、うちの方だと、「川木」といって、台風の時とかに流れてきた大きな木を乾燥させたものを入れて燃やす。それが朝まで燃えてるんですよ。
そういうのを、そこで焼いて食べたりするっていうのが、うちの方の故郷にはあります。

自分達が子どもの時は、養蚕で、だんだん蚕がちょっと黄色くなると繭を作る寸前なんで、四角い穴があいているところに、拾ってあげるんです。
そういうのを、「蚕休み」と言って、学校も休みで、でもその分夏休みも少なくなっちゃうんですよ。そんな田舎だったんです。
自分達は、農家じゃなくて暇なので、農家のところに手伝いに行って、桑の木を切ったやつをリヤカーの後ろに積んだりとか、そういうことをやっていました。

——————————————–

蚕休み!
大学時代の恩師が山梨県の養蚕農家のお生まれで、そんなお話は、お酒の席ともなれば、度々(笑)聞かされたものです。蚕は、温かい空気の届く天井裏の棚に部屋を作って置くこととか。
こんなお話を柳シェフから伺えるとは思わず、ちょっと想定外の昂揚でした。

「子どもの頃に記憶しているフランボワーズの香りが、ふとなつかしくよみがえることがある」とおっしゃる柳シェフ。
お正月には、お母様が作られる小豆のお汁粉を食べるのが楽しみでいらしたと。
豊かな自然の中で、ご家族の愛情に包まれて成長されたのですね。

そんな思い出や、様々な人との出会いが、柳シェフのお菓子作りの原点となっていらっしゃるのだと、改めて感じさせてくれたインタビューでした。
どうもありがとうございました!
B食店情報
・店名 : パティスリー タダシヤナギ八雲店(ぱてぃすりーただし・やなぎやくもてん)
・ジャンル : スイーツ-洋菓子
・住所 : 東京都目黒区八雲2-8-11
・TEL : 03-5731-9477
・URL : http://grand-patissier.info/TadashiYanagi/
・営業時間 : 10時-19時
・定休日 : 水曜日
・最寄り駅 : 都立大学駅
・キーワード : 海老名に本店(2007年8月〜アトリエに)のあるパティスリー タダシヤナギの支店
・友人・同僚 / デート / 家族・子供 / 一人
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2010年8月9日(月曜日)
   
<その1>から続きます。

夏のアントルメ・グラッセ会、
ラストを締めくくるにふさわしい、
リボンがけのプレゼントボックス仕様は、
ププリエさんから。

比較対象がないためイマイチ大きさが
わかりませんが、直径26cmくらいある、
大きな発泡スチロールの箱です。
わっ。すごい!!
しかも、大きい!!

こちらは、花火仕様ではありません(笑)。
一応、誕生月バージョンということで、
お任せで作っていただきました。

ドーム状のアントルメグラッセ。
表面が惑星のクレーターみたい・・・。
ショコラのピストレのような仕上げなのですが、
これ、どうやって模様出すんだろう??

でも、淡いサーモンピンクカラーがやさしい感じで、
冷たい月面というよりは、明けの明星のような。
真上から見ると・・

本物のアメジストがのっているみたいな飴細工。
迫力あるアントルメ・グラッセ!

カットします。
えいっと向こう向きに断面を押し開いたら、
皆が口をそろえて「スイカだ!!」って言うから、
?!と頭の中にハテナマークが明滅。

回り込んでみて・・、なるほど、ちょっと、スイカかも・・。

でも、スイカだとすると、緑の皮の部分に
種が入ってることになるから、
ちょっと違うかな(笑)。
これは、サクサク食感プラスのパールクラッカン。

中には、ピンクグレープフルーツのソルベが
たっぷり入っていて!
酸味とほろ苦さ。なんともさわやか。
これかなりお酒が効いてます!と、弱い方が
くてくてになっていらっしゃいました。

そう、お酒はかなり効いている・・でも、
そこにグレープフルーツの味がすうっとのってくるというか、
香りも広がってゆく。相当に美味しい。

グリーンはさわやかなミントのグラス。
一番外側は、桃のふんわり軽くやわらかな・・
グラスかな?

土台に薄く、ピスターシュかな?生地を敷いていますが、
中には全く仕込まれていないので、見た目の
ボリューム感に対して、実はかなり軽いのです。

夏らしい桃とミントは、もともと好きな組み合わせ。
グレープフルーツもかなり好きな果物の1つ。
真ん中部分のインパクトが最も強いものの、
それを桃&ミントがふわりと受け止めて
くれているような、やさしい雰囲気も併せ持つ。
綺麗な作りのアントルメ・グラッセです。

1/8カットいただいたうえに、お替わりまでできてしまった。
ここまでで、もちろんそれなりにお腹は一杯なのですが、
それでも、もっと食べたいと思わせる、
魅力的な組み合わせとバランスでした。

とにもかくにも、大橋健二シェフにお礼のお電話を。
どうやらまだ、お仕事中でいらっしゃるようだったので、
取り急ぎ少ししかお話できませんでしたが、
中身は大橋シェフで、仕上げは息子さんの圭さんに
任されたんですって。
なんと、父子合作ですね!

グレープフルーツのソルベには、
シャンパンを使われたそう。
あ、そうか。やっと納得!

「仕上げどんなだった?」
とおっしゃるので、アメジストみたいな飴細工が
一列にのってて、クレーターみたいな模様があってー・・・
と説明するも、今度、写真をお見せする約束をしました。

おかげさまで、美味しくて楽しい
アントルメ・グラッセ会となりました。

ベルグの4月の皆様、ププリエの皆様、
それからヤナギの皆様、いつもいつもですが・・、
今回も、本当にどうもありがとうございました!
B食店情報
・店名 : 夢菓子工房ププリエ 東松山本店(ゆめかしこうぼうぷぷりえ ひがしまつやまほんてん)
・ジャンル : スイーツ-洋菓子
・住所 : 埼玉県東松山市松本町2-1-60
・TEL : 0493-23-7565 
・URL : http://peuplier.jp
・営業時間 : 9:30-20:00
・定休日 : なし
・最寄り駅 : 東松山
・キーワード : 1978年オープン、大橋健二シェフのパティスリー、イートインあり
・友人・同僚 / デート / 家族・子供 / 一人
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2010年8月8日(日曜日)
[ 22:07 ] [ 花火アントルメ ]
   
夏にアントルメ・グラッセ会をやりたいなーと
以前から思っていたのですが、今年ようやく実現。

ベルグの4月さんに常時10数種類ある
アントルメ・グラッセは、これまでにも何種か
いただいたことがありましたが。
『cafe sweets』112号のサマーバレンタイン特集で、
花火仕様の「トゥッティ・フルッティ・エテ」を見て、
アントルメグラッセで花火アントルメ会ができたら素敵!
とひらめいちゃったのがきっかけその1。

その2は、ププリエの大橋シェフに
取材をさせていただいたこと、
旭屋出版の『アントルメ・グラッセの新しい世界』を読み、
四季折々のアントルメ・グラッセの世界にふれて、
改めていいなぁと思っていたこと。

「ベルグの4月」のグラシエ担当、江森宏之氏は、
渡仏してロレーヌのフランク・フレッソンなどで学んだ方。
今春の「第4回グラスを使ったアシェット・デセールコンテスト」
で、前年の準優勝に引き続き、リベンジで見事優勝!

掲載品には、(参考商品)とあって価格が
入ってなかったので、これ、作っていただけるかなぁ・・
と打診したところ、山本次夫シェフとご相談くださって、
「配送だと、雑誌みたいに上にのせるチョコ飾りは
落ちちゃうんで難しいですが、大丈夫、作りますよ!」
とおっしゃっていただき。

ありがとうございます!

金銀のアラザンに星くずスプレーを散りばめた
花火アントルメ・グラッセ。

イタリア語で「たくさんのフルーツ」を意味する
トゥッティ・フルッティは、お店の定番ラインの1つ。
普段は、3色のアイスが、色とりどりに
盛られているのですが、夏仕様で
3発打ちあがった花火のような並べ方に。
かわいいね〜と思わず皆でにっこり。

ピスタチオ、マンゴーパッションのグラス、苺ソルベです。
見た目もカラフルで味も色々と楽しめます。
なかなか見られない、アントルメ・グラッセ勢ぞろいの図。
壮観!

これでもかなり迷いつつ絞り込んだのだ・・。
伝統菓子がモチーフになっている系統に。

右奥からカジノ、黒い森、モンブラン、
左手前で夏限定のトロピカルマンゴー、ミルフィーユ。

サイズはすべて直径12cmか11cm角と、
やや小さめアントルメサイズ。
少人数でも楽しめるし、家庭の冷凍庫にも入れやすく、
お中元として人気なのも納得。
カジノの中は、ガトーならばキルシュを効かせた
バニラのババロアといったイメージですが、
こちらのは、苺とバニラのマーブルアイスの中に
レモンシャーベット入り。底はサブレ生地。
レモンの酸味がかなり効いていて、さわやか!と好評。
伝統的かどうかはさておき、でもこれは美味しいな・・。

トロピカルマンゴーはココナッツのダクワーズとの
組み合わせがクラッシック。
これ、前回も思ったけど、上下の層で
とけるスピードが違うんだな・・。
上のバニラがかなり早い。

グラスにフィユタージュはどうなんだろう?
湿気ない?と思っていたミルフィーユも、
パイ生地がかなりしっかり焼きこんであって、
塩気も強め。苺バニラのグラスに負けてないぞ。

フォレノワールのチョコアイスはかなりビター。
中には酸味のあるさくらんぼ果肉が
凍った状態でゴロゴロとたくさん入っていて、
それが嬉しい。

トゥッティフルッティは、
パートシュクレのタルト台の中に、
苺やオレンジ、洋梨の果肉とサクサクの
パールクラッカン入りのバニラアイス。
湿気ないよう、極薄くショコラブランを引き、
苺シロップを打ったジェノワーズを1枚敷いてあります。
上の層はバニラよりさっぱりめのミルクのアイス。
さて、全部アントルメ・グラッセだと、
お腹もびっくりしてしまうので。

ここで、パティスリータダシヤナギ八雲店の店長さん、
坪井千鶴シェフ作、今年初デビューしていただいた、
美しい花火アントルメを披露。

おぉ!美しい!
ポワソン・ダブリルの時と同じく、
パティシエールさんならではの繊細な感性に、
皆さんうっとりです。
これは奇しくも、同じ号の『cafe sweets』で
柳シェフがご提案された、
「マカロン・デテ」のアレンジバージョン。

サマーバレンタイン仕様だったので、
オリジナルはハート形で、実は私これ、
ひそかに今年の誕生日ケーキ@八雲店で狙ってました。
さすが、思考回路を読まれているらしく、
先を越されました(笑)。

土台の生地がショコラのマカロンで、
メレンゲ入りの軽いピスタチオのバタークリームを
絞った上にフランボワーズを敷き詰めて。

マカロン生地は結構甘さがあり、特に
水分を吸うとちょっとねっちりした食感で
強い味になりますが、フルーツ類と
一緒に食べた時にちょうどよい塩梅に。

<その2>ププリエのスペシャル・アントルメ・グラッセ編に続きます。
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