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2007年6月30日(土曜日)
   
蕉雨庵さんから続きます。

今回のツアーコースを相談する中で、
ハウスオブフレーバーズが、ちょっと気になっていて。
私も、お取り寄せで、有名なチーズケーキや、
クリスマスのフルーツケーキをいただいたことは
あっても、まだ、お店に実際に行ったことがなく。

HPを調べてみたら、6月のデザートは「ババ」だって。
何気なく伝えたところ、ババとあっては見逃せない!
とaiさんからもお返事があり、それなら、
一度行きましょう!と。

バス停から降りて、少し歩いたところには、
ここは一体・・・どこ?と、不思議な世界に
迷い込んだような、入り口が現れました。

お隣には、「ホルトハウス」の表札の出ている、
おそらく、お住まいと思われる建物があり、
テラスに面したダイニングで、テーブルを
囲んで、茶話会?親しい方とのランチ?
そんな雰囲気の集まりが、催されている
雰囲気でした。

崖にせり出すように建てられた建物で、
向こう側に広がる景色が、なんとも雄大!
なんだか・・・空気からして、違って感じられます。

入り口を入ると、まず、ゼリーなど、いくつかの
お菓子のディスプレイ見本が置いてあるボードがあり、
そこから、階段を下がっていく感じが、
ちょっと見慣れないつくりで、
なんとも・・・どきどきするような。

masakoさんの記事で、この、ステキな雰囲気が、
情緒豊かに、ご紹介されています♪
窓際に、2箇所の席があって。
そこから、店内をとらえると、こういう感じ。

うーん、空から俯瞰すると、
どんな形になっているんでしょう?!

スタッフの方は、基本的には常駐してはおらず、
ソファの脇に置かれた「呼び鈴」を鳴らすと、
来てくださる・・という方式です。

窓の向こうに広がる景色は・・・
ここは、首都圏?日本?というような、
山の・・・森の風景。

きっと、四季折々、様相が変わっていくのを、
こちらによく通っていらっしゃるような、
常連の方は、ご存知なのでしょうね。

3人だけの貸切で、本当に静かで・・。
1人だと、ちょっと怖いくらいかも知れないですね〜
というくらい。
でも、、文庫本でも持ってきたら、一冊、ゆっくりと
読めてしまいそう。

お隣のテーブルは、塗りのはげた、一見、
古ぼけた感じのものですが、多分、中国か
どこかの、アンティークっぽいなぁ。

他にも、部屋の中には、ゆかりのありそうな
調度品、絵画などが、あくまでさりげなく
飾られています。
つやつやしたババに、アプリコットのソースと、
バニラアイスを添えて。

バニラアイスの色も、とても黄色が濃いので、
これもアプリコットのアイス?と思ったくらいですが、
黄身の色の濃い卵を使っているためだそうですよ。

真っ白なリネンが美しいです。
こういう物って、自宅では、手入れが面倒とか
言って、つい、敬遠してしまうものなんですよね・・。

お皿と、ティーセットは、ノリタケのものでした。
金彩をほどこした部分は、トルコ風のチューリップ柄で、
特徴的だったのでわかるだろうと、後で
調べてみたのですが、うーん、今はもう製造していない
ラインなのかしら?いまだ、見つかっておりません・・。
切ってみると・・・ちょっと、想像していないようなババ!

これまで食べたことのあるババは、生地がもっと、
イースト発酵した感じで、粗めの気泡が入っている
ようなイメージなのですが・・。

まるで、バターケーキ?と思うような、
みっしり詰まった感じの生地。
それに、真ん中あたりには、それほど、
じゅわっとシロップがしみた感じでもなく・・。

しっとりした部分と、ほろほろとした食感の生地
の部分とが、まだらに残っている感じ。
でも、お酒は、やっぱり、しっかり効いています。

生地の口どけはよいのですが、想像している
ババとは、やっぱりちょっと、違ったかも・・。

「ババ&サヴァラン」研究家・・・に違いないaiさんも、
とても興味深そうに、召し上がっていました!

お土産に、夏みかんのピールのコンフィを、
1袋いただいて、3人で分けることに。

こういう時、お互いの嗜好がおよそわかっている
友達同士でのスイーツ巡りって、いいですよね〜。

レモンピールで、プレーンと、チョコレートがけに
したものもあって、迷いつつも、夏みかんだと、
夏限定かな・・という気がしたのと、
私は、どちらかというと和の柑橘に惹かれるので、
こちらに。

でも、お店のHPでオススメだったのは、
レモンだったみたい、と、後ほど、
aiさんがチェックしてくださってました〜。(^_^;)
それはそれで・・また今度、機会があったら、ぜひ!

ピールは、とっても分厚くて大きく、立派でした。
表面に、砂糖の結晶が出ていますね。
自然に結晶化するまで、煮詰め液の糖度を
次第にあげて・・・丁寧に、手をかけて
完成されたんだろうなぁ。

クリスマス焼き菓子の会にいただいた、
パウンドケーキも、漬け込みフルーツの1つ1つの
下ごしらえにも、信じられないくらい、手間を
かけていらしたものね。

こちらは、個性的なババををいただけたことも
さることながら、この空間自体を味わえたことが、
とても印象的でした!

さて、続いては、片瀬山のドイツ菓子専門店へ!

B食店情報
・店名 : ホルトハウス房子の店 ハウス オブ フレーバーズ(ほるとはうすふさこのみせ はうすおぶふれーばーず)
・ジャンル : テイクアウト・お取り寄せ
・住所 : 神奈川県鎌倉市鎌倉山3-2-10
・TEL : 0467-31-2636 
・URL : http://www.holthaus-fusako.com/map/
・営業時間 : 11:00?17:00
・定休日 : 水曜
・最寄り駅 : 鎌倉
・キーワード : チーズケーキ/アプリコットバックル
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ずーっと、行きたいお店がありながら、
なかなか行かれなかった、鎌倉&江ノ島方面。

蕉雨庵さんが、火曜水曜休みで、
埜庵さんが、月曜休みとなると、一緒に行こうと
したら、日程が限られて・・うーん、別々にすべきか・・。

悩みつつ、なんとか6月中に調整がついて、
なんといっても、このエリアはこの方にお任せ!
という、行き届いたナビをしていただけることに。

ご一緒したmasakoさんの記事インデックスは、こちらをご覧ください。

私と違って、(^_^;)
お店の外観とか、周囲の植物の様子とか、
雰囲気や空間全体を、とってもステキに
ご紹介くださっていますので・・。

蕉雨庵さんの冷やし葛〜!!
ぜひ、いただいてみたかったのです!

器も、泡を閉じ込めたようなガラスが、
見た目も涼しげで、キラキラしていて・・。
嬉しくなってしまいますね。

いかにもドライ、という感じではない、
よく戻されたセミドライなのかな。
卵黄のような色の、きれいな、みずみずしい杏が、
また素敵〜。
葛きりも、とても好きですが、
こういう、丸っこい形の葛って、
つるん、と喉に滑り落ちていくような感じで、
これがまた、いいんですよね〜。

自分の中では、ひそかに、「○○形」と、
分類しているのですが・・・これは、
ちょっと申し訳ないので、オフレコということで。(^_^;)
(aiさんは、受けてくださったようです・・がしかし。)

先日、松屋銀座の「茶の葉」さんでも、
この分類の葛がメニューにあって、
悩んだのですが・・
今度、まだあったら、いただきたいなぁ。

しかし、店内が、ものすごくライトダウンしてあって、
落ち着いて、一服お茶をいただくにはよさそう
だけれど、うーん、絶対、葛のきれいな色合いが、
わかりにくそう・・。
たまプラーザ店の方が、明るいことは間違いないなぁ。

それはさておき。
この、葛を浮かべている、杏の蜜もまた、美味しい〜。
甘さはあるのですが、さわやかで、くどくなく、
うーん、これなら、最後、お湯なり炭酸なりで
割って飲んでしまいたーい!と思うような。

えーと、鬼海が島の黒糖を使って、
それと、杏シロップを混ぜていらっしゃるんだっけ?
(aiさん、間違ってたら、正してやってくださいませ・・)
aiさんがチョイスされた、紫陽花きんとんと、
お抹茶のセット。

なんて美しい、エメラルド・グリーン!
そして、なんてクリーミーな泡・・。

私も、最近、お抹茶を立てる機会が
時々あるのですが、なめらかな泡を立てるのが、
なかなか難しくて・・
大きさの違う泡が混ざってしまうのです。

最後に、茶筌で表面をなでるようにして、
大きな泡を消す方法を習ったのですが・・
まだまだ、修行中の身です。
こんなに綺麗なお抹茶が、
立てられるようになるといいなぁ。

お抹茶のボウル、浅めの形で、この
色合いが、いっそう綺麗に見えますね。

七夕に合わせて、糸巻きや、笹の絵柄なんですね。
aiさんも、感動されていました。

本当に、器1つ1つを取っても、
ご亭主の心尽くしで、決して押し付けがましくなく、
あくまでさりげなく、けれども趣向を凝らして、
もてなしていただいている、というのが、
伝わってきます。
下に、本物の紫陽花の葉っぱを
敷いてくださっているのが、心憎い演出だなぁ・・・。

紫陽花きんとんの中は、粒餡でした。
小豆の、豆らしい香りと味のする、しっかりした感じ。

私、やっぱり、こし餡より、全般的に、
粒餡好きだと思うなぁ。

本当は、もうそろそろ、終わりとなる
お菓子だそうですが、TVで紹介されたこともあって、
お客様からの問い合わせや、リクエストもある
らしく、6月中はまだ、出されるご様子した。

でも、七夕のお菓子も出されたいご様子でしたし・・。

次々と移ろう、四季や、年中行事に込められた
古からの思いを、この、小さなお菓子の中に、
表現するすごさ・・。

やっぱり、和菓子って、洋菓子以上に、
「季節」感を色濃く、感じさせてくれるように思います。
その晩、実家の母が、頂き物のさくらんぼを、
お裾分けに来てくれました。

ちょうどよかった!と、冷やしてあった、
お土産の竹筒水羊羹を、半分こすることに。

竹の節の部分に、木を楔形に削って作った、
空気穴用の栓が刺さっています。

これを外すと、つるん、と、中の水羊羹が
出てくるのが、楽しい〜。

aiさんが、お子さん達に、蕉雨庵さんで
習った水羊羹を出した際、みんな、この竹筒に
目を輝かせて、「味は一緒よ〜」と言っても、
普通の器には目もくれなかった・・・というのは、
なんだか、よくわかるなぁ。

この竹筒も、貴重なもので、今や、本物の
竹筒を使っているお店もほとんどなくて、
材料屋さんにも、あまり在庫が無いんですって。

次のロットを入手しようと思ったら、400個から、
と言われて、今年は、もう、ある分だけ・・
ということにされたそう。

この竹筒、鮮やかな緑色を保つには、
中身を食べてしまったら、冷凍保存した方が
いいんですって。
aiさんも、洗っては冷凍して・・
リサイクルしていらっしゃるとか。

何度か使っても、竹のいい香りがほのかに羊羹に
うつって、それがお気に入りでいらっしゃるんですね!

上品な、こし餡のさらさら感が、口の中で
とけてゆく感じが、なんとも・・。

母は、間違いなく、私よりも、水羊羹好き度数の
高い人ですが、そんな母も、美味しいわぁ〜と
気に入ってくれました!

aiさんの息子さんの夏休みはいつですかーと
聞いていらしたお店の方が、
うちは、今年は16日まで、と。
今年は、海の日が、早いんですね。

もう1週やろうか、どうしようかと思ったけれど、
結局、前倒してしまった、と笑っておっしゃって。

うーん、鎌倉って、観光地のイメージがあるし、
夏休みも営業されるように思ったら・・・

おっとり、のんびりと、無理をせず、
マイペースでやっていらっしゃるんだなぁ。

お菓子も、お茶も、もちろん美味しい。
でも、それだけでなく、そこに流れる空気の穏やかさ、
と言ったらよいでしょうか。

aiさんがお好きなお店は、そういう共通点を
持っているんですよね。なんとなくわかるなぁ。

素敵なお店に連れていっていただいて、
どうもありがとうございました!

さて、次は、バスに乗って、鎌倉山へ移動です!
B食店情報
・店名 : 蕉雨庵(しょううあん)
・ジャンル : スイーツ-和菓子
・住所 : 神奈川県鎌倉市雪の下3ー4ー6
・TEL : 0467-22-8300
・営業時間 : 11:00?16:00
・定休日 : 火水休み
・最寄り駅 : 鎌倉駅
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2007年6月29日(金曜日)
[ 23:30 ] [ チーズあれこれ ]
   
フェルミエさんで、昨年から第4回目となる、
チーズとコンフィチュールのマリアージュのセミナーを、
開催させていただきました。

この6月、すっかり、さくらんぼモードだった私。
今回のテーマも、どっちも旬の、
「羊チーズとさくらんぼコンフィチュール」にして、
気分はバスク〜!

さて、こちらが、ご用意したコンフィチュール。
フェルミエさんで輸入しているものが、2種類。

背の高いのが、ミッシェル・モンティニャック社の
スリーズ・グリオット ジャム。
この会社のジャムやマーマレードは、砂糖を使わずに、
グレープフルーツやりんごから抽出した
フルーツシロップを使用。
素材を活かして、甘さが抑えめなのが特徴です。

黒い蓋の、背の低い瓶は、各々のチーズに合わせて
開発されたジャム、「チーズマニア」シリーズより、
羊チーズにオススメの、「リコリス風味のブラックチェリー」。

バスク・ピレネー方面では、伝統的に、
「アベイ・ド・ベロック」や、「オッソー・イラティ」など、
羊乳チーズに、特産のブラックチェリーのジャムを
添えて頂きます。

フランスでもやはり、「バスク〜チェリー〜羊チーズ」
というイメージが一般的なんですね!

そして、マンダリンオリエンタル東京の、モレロチェリー。
モレロチェリーといえば、先日の「さくらんぼの宴」で
勉強したばかりの、酸果桜桃の1品種
シャッテンモレローということでいいのかな。

これ、以前いただいた時、なぜかスパイシーな風味が
非常に印象的で、チーズと相性がいい!と
思ったのですが・・。

裏を見ると、クランベリーも入っている。前からだったかな?
酸味+食感も増して、インパクトのある味になりそうですが・・。

さて、パテイスリー・パリ・セヴェイユのジャムは、
「さくらんぼの宴」にも、お出ししました。
グリオットに、ペクチンは入っているけれど、
リンゴ、レモンを足しているのは、自然の凝固作用を
加えるためと、味の調整のためかな。
それに、キルシュと、ミント入りで、濃厚な味ながら、
スッとしたキレがあります。

もう1つは、チェリー主役というよりは、
苺とチェリーのダブル主演とでも言いたい、
フレーズ・エ・グリオット。
パティスリー タダシヤナギのもので、私が
買った時は、もう、八雲店にしか残りがありませんでした。

ヤナギのコンフィチュールは、砂糖に還元乳糖を
加えて、必要な糖度にあげつつ、体に感じる
甘さをおさえ、キレを出したもの。
と言っても、加えすぎると、苦味が出たりするので、
意外と少量。半分も加えたりはしません。
バランスが難しいのですね。

運良く、柳シェフにお会いした方は、
糖についてご質問すると、もれなく、
大変詳しいご解説が返ってくることと。(^^ゞ

海老名本店にいらっしゃることが多いですが、
八雲店にも、時々、撮影などで、
いらしていることがおありです。

先日も、今度、二回目の登場となられる、
フジテレビ『Sweets Sweets スイーツスイーツ』の
撮影がおありだったそうなので、もしかしたら、
前後でお会いできた方も、いらっしゃるかも?
(放映、いつだろう。楽しみ〜!)
羊チーズも、5種類。

まずは、初夏が旬の、フレッシュの羊チーズ、
リコッタ・ディ・ペーコラ」。

イタリア、トスカーナ州から届いたばかり。
昨年も「コンフィチュールの夕べ」などの
試食会にていただいたものです。

写真で言うと、奥の方に、白っぽくて、
ほろほろっとした質感で写っている・・
参加者のお一人が「ざる豆腐みたいね」と
おっしゃったのが言い得て妙。
これはプラスチック製ですが、水切り用の籠に
入っていて、二重のパッケージになっています。

リコッタは、チーズを造ったあとに残る
ホエー(乳清)を、再加熱して造られるチーズ。
「リ=2度、コッタ=煮る、火を入れる」といった意味。

通常、日本の市場で目にするリコッタの大半は、
牛乳製ですが、これは、年に1度の出産期を迎え、
この頃に授乳期がめぐる羊の乳を使った、貴重なもの。

「ペライユ・デ・カバス」は、「ロックフォール」で有名な
アヴェロン県ロックフォール村近くの、
ルエルグ地方・カバス生まれ。

一番奥にある、木箱入りのチーズです。
今日は、うっすらと、白カビの表皮に
覆われたくらいの、ほどよい熟成状態のもの。
組織の密度が、ぎゅっと詰まった感じがします。

現地で、このチーズに愛情を込めて
ご夫妻が作る「ペライユ」は、羊の無殺菌乳で、
レードルで丁寧に1つ1つ型入れして造られます。

そして、私も大好きな、オッソー=イラティ AOC!
特徴は、表皮が赤っぽいことで、切ったチーズの
側面を見ると、すぐわかります。

コクがあり、「甘い」と感じさせる旨みがあります。
「オッソー=イラティ」というのは、ちょっと、
フランス語っぽくないですよね。

ピレネー山脈のふもとに広がる、バスク地方の
イラティの森と、ベアル地方のオッソーの谷、
という産地の名前から。
このあたりは、「バスク語」圏なんですよね。

現地では、これも、特産の、「ブラックチェリー」の
ジャムを添えて食べるのが一般的。

そして、世界三大ブルーチーズの1つ、
ロックフォール AOC。
今回は、熟成状態のよかった、カルル社のものに
していただきました。

誕生については、本当かどうかはわからないけれど、
洞窟に、うっかり、パンを置きっぱなしにしていたら、
すっかりかびていた。でも、それと一緒に置いていた
チーズが、とても美味しくなっていた・・
といった、伝承があるようです。

ペニシリウム・ロックフォルティ、という
パンから採取した青かびを混ぜ混み、石灰地の
大地の中に自然にできた亀裂から湿った風・・
「フルリーヌ」が通り抜ける天然の洞窟内で、
最低3ヶ月熟成させます。

洞窟の中は、1年を通して温度9℃・湿度95%と、
理想的な熟成室になっているんですって。

ロックフォールを作っている会社も、いくつか
ありますが、カルル社は、その中でも、
昔ながらの伝統的な手作りの方法を
守り続けているメーカーです。

ラストは、スペインチーズ。
こちらも、羊チーズの多い国だと思います。
ケソ マンチェゴ アルテサーノ DOP

カスティーリャ・ラ・マンチャ州のチーズ、と言うと・・
何か、思い出しませんか?」

そう、スペインのチーズとしては最も知名度が高いのは、
あのセルバンテスの『ドン・キホーテ』の中にも
登場しているチーズだからなんです。

ラ・マンチャ地方原産の「マンチェガ」という品種の
羊の全乳のだけで作られています。

「アルテサーノ」とは伝統的な手法で
手作りされたチーズを言います。
無殺菌乳製で、6ヶ月熟成させており、
ほのかな甘みとコクが感じられます。

召し上がっていただくと、この中では、一番、
塩気が強い、という声が多かったようです。

見た感じも、同じハード系のオッソー・イラティが、
しっとりして、きれいな組織なのに対して、
やや、アミノ酸結晶がボロボロした感じで、
ひびが入っていて、砕けやすいような質感です。
まずは、羊チーズ、コンフィチュール、それぞれを
単体で味わっていただき・・

それから、「これが合いそう?」とイメージしたもの、
合わせてみたいものを、自由に組み合わせて
いただきました。

リコッタ・ディ・ペーコラは、これとジャムを
組み合わせたら、ヨーグルトのようで、
朝食にぴったり!という声が多数。

本当に、塩気も酸味もあまり強くなく、ミルクの
甘みを感じる、さわやかなチーズです。

特に、ヤナギの苺&グリオットのコンフィチュール
との組み合わせを、「デザートのよう!」と、
すごく気に入ってくださった方も、
いらっしゃいました。

私のお気に入りの1つは、
パリ・セヴェイユ×ロックフォールかなぁ。
どちらも、インパクトのある味で、お互いに負けていない。
そして、「甘じょっぱい系」の濃厚な美味しさに、、
コンフィチュールに刻んで入っている、
ミントの清々しさが、いいバランスだなぁと・・。

日本で言うところの、甘草。
リコリスの入ったチーズマニアは、独特の甘さが
後味に残り、やや個性があるので、好き嫌いが分かれるかも・・
と思っていましたが、「フランスの味、という感じで美味しい」
と、お気に召してくださった方も。

たしかに、ラデュレにも、レグリーズのマカロン(真っ黒!)が
あるし、ストレーで、レグリーズのアイスも見たことがあるし、
市場とかでも、真っ黒なゴムチューブのような、
やや怪しいレグリーズの飴とか、よく見かけるんですよね。
フランスでは、結構、メジャーな素材なのだと思います。

でも、同じその方が、
「でも、ほっと安心する味は、モンティニャック社の方」
ともおっしゃって。

その方は、ベルギーが大好きで、よく、現地にも、
行かれるのだそうです。

味の好みって、それまでの人生や、日常の食生活が、
色濃く反映していると思うので・・。
こういう会で、お話を伺うと、とても興味深いです。

フェルミエの本間るみ子さんと一緒に、
バスクのツアーにいらした方もいらっしゃって、
逆に、その方に、バスクのお話を、色々と伺うのも、
楽しかったです。

それ以来、オッソー・イラティの熱烈なファンだそう
ですが、こんなふうに、コンフィチュールと合わせて、
ということは、あまり無かったそうです。

でも、ガトーバスクのこともご存知だったし、
パリ・セヴェイユのことをお話したら、お友達と、
「こないだ、お茶したところね!」とおっしゃっていたし、
ヤナギの場所を説明したら、「パン焼き人」と
いうお店があった辺り?とおっしゃっていたし・・。

フェルミエさんとも、青山に、最初のお店が
できた頃から、10年ものお付き合いになられるそう。

何気に、美味しい物に敏感でいらして、
かなり詳しい方だなぁ、と。

皆さん、とても楽しく、色々と試してくださいました。

「だんだん、どれがどれだか、わかんなくなっちゃったけど、
今までにない楽しみ方ができたわ!」
と、喜んでいただいたのが、何より、
嬉しかった気がします。

この、フェルミエさんで開催させていただいた
セミナーは、ひとまず、今回がシリーズラストとなります。

これまで、ご参加くださった皆様も、
こんな機会を与えてくださり、また、準備から
当日まで、きめ細かくサポートしてくださった
フェルミエのスタッフの皆様も、本当に、
どうもありがとうございました!

チーズや、コンフィチュールを楽しむ機会は、
自分でも、また企画していけるといいな、
と思っています。
2007年6月28日(木曜日)
   
エーグルドゥースに行ってきました。
もう、夏らしいラインナップが揃っていて・・・
うーん、魅力的!

サントノレ・オ・パンプルムース!
これは、見た瞬間、私は絶対好きだ〜!と、かなり期待!

でも、さらに予想をしのぐ大ヒットは、
南国フルーツを使った、シブースト・オ・エキゾチック。

パイナップルと、マンゴーのソテー入りということで、
トロピカル系では、パッションが一番優先度の高い
私としては、最初、どうしようかとやや迷ったのですが・・
やっぱり、お願いしてよかった〜!

マントゥ・ショコラは、私としては、ちょっとした
トライアルでした。
もともと、ミントとチョコレート、という組み合わせは、
あまり選ばないのですが・・。
エーグルドゥースのミント物、どんな感じか、
いただいてみたくて!

土台が、ガナッシュ入りのタルトで、
その上に、ミントのクリームを重ね、
周りに、赤いフレッシュフルーツがいっぱいに並べられ、
上には、緑のミントの葉が飾られています。
綺麗な色彩〜!
サントノーレは、土台に、パイ生地が
しいてあり、その上に、シュー生地を絞っている。

上にのった3つのシューは、シュケットのように、
あられ糖をのせていて、中には、カスタード入り。
このカスタードも、柑橘系の香りがして、
さわやかな感じが?

マントゥショコラは、ミントのクリームのとろっとした
食感と、似た食感に揃えられたかのようなガナッシュにも、
ミントが利いています。

その下に、フランボワーズのジャムが敷かれ、
パートシュクレの土台の中には、ミントリキュールを
ひたして、うっすらとグリーンに染まった
スポンジ生地入り。

リキュールのミントの香りが、私にはちょっと、
強めかな・・とも感じましたが、
ミントがしっかり効いた感じがお好きな方には、
よいかも知れませんね!

あくまで、伝統菓子であるサントノーレの
ベーシックなつくりを基本としつつ、
上にのったクリームは、柑橘類のジューシーさが
いっぱいで、とても華やかな味わい。
すごく、モダンな印象です!

今年も、ショーケースに並んでいましたが、
こちらの、サヴァラン・ア・ロランジュを思い出しました。

伝統菓子のきっちりした姿でいながら、
シロップが、とてもジューシーで、お酒というより、
オレンジジュースのようにさわやかで・・、
とても食べやすく、かろやかな美味しさでした。

そんなふうに、このサントノーレも、
フランスの伝統菓子でありつつ、現代的な。
そんな印象を受けます。

うん、やっぱりこれは、好きでした!
そして・・これが大ヒット!のシブースト・オ・エキゾチック。

やや塩気の効いたパイ生地が土台で、
その中のアパレイユに、マンゴーとパインのソテーが、
まるで、モザイク模様のように、かなりぎっしり、
規則正しく並べられています。

シブーストクリーム自体にも、パッション系の酸味が
効いていて、そこに、しっかり香ばしいキャラメリゼの
ほろ苦さと、濃厚な甘さが・・。

ふわっと軽いクリームと、バリッと割れて、口の中で
パリパリ砕ける食感の対比・・。

そんな、様々な味や食感が一度に味わえて、
なんとも絶妙!
うーん、これは、素敵な夏シブーストだなぁ〜。

エーグルドゥースらしい、夏の味覚を
満喫させていただきました♪
   
第4部:さくらんぼの伝統焼き菓子編は、こちら。

「怒涛のような」・・と表現されたのも然り。
ひたすら、カットした、ホール焼き菓子達・・。

持ち帰って、早速、いただきました。
奥が、masakoさんが、逗子の本店から
わざわざ運んでくださった、さくらんぼのクラフティ。

とろーんとした、クレームブリュレのような、
クリーミーなアパレイユが印象的!

半分に切って、1つは冷たいまま。
1つは、オーブンで温めていただきました。

冷たいままだと、濃厚なプリンのようで、硬めに
締まったアパレイユが、それもまた美味しい。
温めると、より、とろーんとなって、香ばしさも
増し、これもまた美味しい!

手前2つは、左が、ピュイサンスのガトーディグザソーで、
右が、アルカションのガトー・バスク・オ・スリーズ。

アルカションのは、ガトーバスクらしい、
ザクザクしたバター生地の美味しさ、焼き菓子らしい
美味しさがしっかり感じられ、
その中に、チェリーのコンポートの酸味と水分が
入って、しっとりと・・すごくいいバランス!

ガトーバスクの中でも、こちらのは、やや、
目がしっかりと詰まった感じかも。

ピュイサンスのは、本当に、「流れ止め」が
必要なほど、中のチェリーのコンポートが、
とろ〜りとあふれ出てくるのです。
生地の部分が、あまり厚さがなく、上の方まで、
チェリーがたっぷり〜という感じ。

これは、ちょっと冷蔵庫で締めました。

ガトーバスクも、焼きたてをいただくか、
一日おいて、少ししっとりしたのをいただくか、
それによって、いろんな美味しさが、味わえる
焼き菓子ですよね!

ピュイサンスも、アルカションも、以前、
プティサイズでもいただいているのですが、
その時とはまた、食感の印象が違うような気も・・。

たとえば、ピュイサンスの、
プティサイズのガトーディグザソーは、
こんな感じ。

前に、エーグルドゥースのガトーバスクについて、
プティサイズよりも、ホールサイズをカットした
スタイルの方が、中のしっとりした部分が
前面的に味わえて、好きだな、と思ったのです。

たとえ同じ配合でも、どんな型で、どんな大きさで
焼くかによって、焼き上がりの食感が違ってくる、
ということがあるのでしょうね。
うーん、焼き菓子、奥深し・・。
こちらは、スリジェのタルト2種。
右が、タルト・スリジェ。
左が、タルト・ア・ラ・モンモラシーなのですが・・。

同じタルトと言っても、土台の生地が違います。

スリジェは、フォンセ・・塩味のパイ生地に、
緑色鮮やかな、ピスタチオのクレームを
しきこんで、その中に、サワーチェリーの赤・・。
上には、シュトロイゼルを散らして、粉糖の白・・。

切り分けた時にわかる、緑、赤、白の
色彩の対比も綺麗!

タルト・ア・ラ・モンモラシーは、
パートシュクレの土台に、クレームダマンド。
それに、プラムを思わせるような、大粒のグリオット。
果実の占める割合が多いためか、より、
しっとり感があります。

ピスタチオの半割を散らして、縁部分には、
クレープダンテル・・というか、フィヤンティーヌ
と言ったらよいかな?細かい生地を貼り付け。
表面は、ナパージュのグラッサージュかな?
艶々した仕上げにしています。

ちなみに、このタルトシリーズは、全国配送も可能で、
お取り寄せできるもの。
小さめサイズで840円なので、全種類制覇、
といったトライも・・・個人的には、オススメです。
杏も、美味しいの!
これは、「常備菜」編。ノリエットのコンポートですね。
これだけ、他と一線を画す個性的なもので・・
琥珀色の液体は、ブランデーなのかな。
アルコール分、ばりばり残ってます。

うーん、どのように、食べるのがいいんだろう・・。
煮込み料理とかに加えてみるとか・・?
豚とか、合いそうな気はするけれど。

ちなみに、「常備菜」というタイトルは、先日、
大森由起子先生が出された本のタイトルが、
『フランスの常備菜』というものだったところに、
なんとなく触発されて。

お惣菜から、甘いものまで、これなら作れそう!
と思うような、作りおきしておきたい瓶詰め物が
色々あって・・「常備菜」って、いいなぁと
思ってたのです。
瓶自体の写真が抜けますが・・

お皿の左上、10時方向。
ラ・ピエール・ブランシュの、さくらんぼのコンポート。
こちらは、コンフィチュール類にも、ペクチンを加えず、
素材自体の持つ力で、ゆるやかにとろみをつけるのみ。
汁気はあまり煮詰めず、ジャムというより、
さらさらした、シロップのようです。

横に並べてあるのは、カシスと、エストラゴン。
これらと一緒に、アメリカンチェリーを煮ているそうです。
これが、さわやかで、とても美味しい!
私は、かなり好きかも〜。

そう、こちらでは、夏になると、ショコラトリーから、
エピスリー色が濃くなって・・心なしか、白岩シェフも、
「めっちゃ楽しそう?」という感じになられます。

先日、大森先生も、ハーブオイルをゲットされていたなー。
「なんか、こういうの持ってると、料理がうまくなった
気がするよね。飾っとくだけでも、素敵だし。」
と、笑っていらっしゃいました。

そして、右回りに、手前8時方向。
お菓子工房さんの、ノーススターのコンフィチュール。
コンポートに近い感じで、さくらんぼの汁気は、
まだ比較的、瓶を傾けると流れ出るくらい、
さらっとしている。

6時方向。
「パリ・セヴェイユ」のコンフィチュール・オ・グリオット。
濃厚なグリオットチェリーに、ミントを刻みいれた
さわやかさが、抜群によい相性!
こちらも、汁気はあまり飛ばしていなくて、
ヨーグルトとかに、ソース感覚で落としていただいても、
とても美味しい。

この後に控えた、フェルミエさんでの、羊チーズと
さくらんぼのコンフィチュール会でも、これは、
再びご用意してしまいました。

3時方向を中心に3つ、縦に並んでいるのが、
やまさ農園の関さん自家製の、サワーチェリーの
コンフィチュール。
上から、ノーススター、ジャボレー、アーリーリッチモンドです。
赤い色の濃さも、それぞれ違いますね。

関さん、ジャム作りのために、最近、銅鍋を
買われたぐらい、真剣に研究していらっしゃるのです。

実は、奥様が、以前、お菓子屋さんで
働いていらしたことが、おありなんですって!

いつか、農園の季節ごとの果物を使った
自家製ジャムを発売できるようになることも、
夢見ていらっしゃるよう。
実現したら、素敵ですね〜。

12時方向、催事で東京にいらしていた際に、
入手しておいた、博多・アルデュールの
グリオットとダマスクローズのコンフィチュール。

ダマスクローズの香りで、やや、甘やかな印象に
仕上がっています。
同じバラ科の植物として、好相性なのではないかなぁ、と。
ヨーグルトや、バニラアイスに合いそう。

そして、真ん中に3つ並んだうち、左2つが、
スリジェの名物、さくらんぼのピクルス!

この色の違い・・何かと申しますと。
左は、今年漬け込んだ物。

そして、私が以前、このピクルスを買った時、
どのくらいが漬け頃、食べ頃なのかと質問したところ、
一年以上くらい、ずっと漬け込んでおくと、
さくらんぼ自体の色はすっかり抜けて、でも、
熟成された、まろやかな味になって、それも美味しいと伺い・・。

「賞味期限」の記載がなく、「製造日時」のみなのも、
開封しなければ、そのくらい、かなり持つということなのかな?と。

ということで・・・ぜひやってみよう!
スリジェのピクルス、熟成違いの食べ比べ・・!
と思い立ち、それから冷蔵庫の野菜室に入れて、
ずーっと保存してました。

はっと気づくと・・・2年ものになってました。(^_^;)
梅酒じゃないけど・・。

今回、そんな酔狂に付き合ってくださる方には、
味見していただくことにしました。

ベースは、ワインビネガーの味・・それに、
ハーブとスパイスが加わって。
ドレッシング風味のさくらんぼ、と言ったらよいかしら。

んー、これはまた、コンポートやコンフィチュールとも
一味違い、病み付きになりそうな・・。

ピクルスや、コルニッションを使うものの
代わりに、これを刻んで入れると、個性的かも。
さくらんぼのタルタルソースとか?
お魚もいいけど、お肉に合いそうな気がするなぁ。

これと、サワークリームとか、カッテージチーズとかを
合わせて、惣菜系のタルトに焼きこんでも、美味しそう!
パータフォンセ生地に、白いアパレイユに、
さくらんぼのピクルスの赤・・綺麗だろうなぁ。

熟成違いの結果は・・・2年物も、酸味がやわらぐ、
ということはなく、かなり酸っぱい気はします。
ただ、今年物が、さわやかで軽やかな印象なのに対し、
何ともいえない、奥行きのある、複雑な味に
なっているような気も・・。

ピクルス、昨年は、ラ・ピエール・ブランシュでも
作っていらしたのですが、今年は、
コンポートになったのです。

他に、お菓子屋さんで、さくらんぼのピクルスを
作られるところって、あるのかしら・・?

今回は、盛りだくさんとは言っても、まだまだ、
世の中には、知られざる、さくらんぼのお菓子が
あるに違いありませんから・・

面白いさくらんぼの伝統菓子に出会ったら、
皆さまもぜひ、教えてください!


そして、これもまた、やまさ農園さんから
お土産にいただいた、100%のりんごジュース!
濃縮還元ではない、ストレートの果汁です。

早速、飲んでみましたが、やさしい味わい・・。

これは、何かアレンジするよりも、やっぱり、
そのままいただくのが、一番かな。
でも、ソルベにしても、きっと美味しいと思うけれど・・。

私達のリクエストに応えて、はるばる、
長野からお越しくださった関さんには、改めて、
感謝申し上げます!

そして、ご参加くださった皆さま、
このイベントのために、お菓子を作ってくださった
各店の皆さま方、本当に、どうもありがとうございました!

6月のさくらんぼの宴・・。
また来年も、何かの形で、実現できるといいな、と思います。

さて、私には、この後まだ、フェルミエさんで
開催させていただく、
羊チーズ&さくらんぼコンフィチュールの
セミナー
が続きますー。
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