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2006年4月30日(日曜日)
   
「幸せのケーキ共和国」B食編のラウンジにて、試食会の参加者募集中です!

≪申込締切:5月10日(水)≫となります。

日本では、まだまだ専門店の少ないイタリア菓子のお店ですが、
最近、ずいぶんと注目されてきたように思います。

フランス菓子とはまた違った素朴さ、素材の活かし方、
地方性の豊かさなど、お話は尽きません。

よく知られたティラミスやパンナコッタだけではない、個性豊かで
楽しいイタリア菓子の世界について、シェフのこだわりをお伺い
しながら、イタリア文化について興味を深められればと思います。

共和国メンバーの方、B食メンバーの方を優先とさせていただきますが、
お店のスペースの関係上、定員が少なく、お申し込み先着順と
させていただく予定ですので、どうぞお早めにお申し込みください!

 ※今回の企画について、お店への問い合わせはご遠慮ください。
 ご質問は、メッセージにてよろしくお願いいたします。

また、引き続き、こんな会を予定しております。
ご興味のある方、どうぞお楽しみに!
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 講座:パティスリーを学ぶ 第2回「マルメゾンの系譜」
 2006年6月 3日(土)18〜20時半

 「再生菓子」の会
 2006年7月 1日(土)18〜20時半

 パート・ド・フリュイの会
 2006年7月30日(土)13〜15時半

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2006年4月29日(土曜日)
[ 23:26 ] [ 講座・講習会 ]
   
今日は、KM1Vさんが企画してくださった、
プロのカメラマンの方に教えていただく、
「デジタルカメラ ケーキ撮影ワークショップ(初心者編)」に
参加させていただきました。

ケーキは、実習目的に合わせて、以下の物を
用意することにしました。

1 タルトのような平べったい焼き菓子
2 幅3-4cmの背が高いチョコレートケーキ
3 モンブラン
4 表面がゼリー状の明るい色のケーキ

<選定理由>
 1-3は、形状によって光の当て方が異なるため。
 平べったいものと、壁のよ うなもの、立体的なものをセレクト。

 また、チョコレートケーキを入れたのは、色が黒いものを
 撮る時 の露出補正練習用。
 4は、シズル感の出し方と、色が白っぽいものを
 撮る時の露出補正練習用。

ということで、私が朝選んできたのは・・

1.ア・ラ・カンパーニュ「ガレット・オ・フリュイ」
2.ヴィタメール「ヴィタメール」
3.菓乃実の杜「パンプルペーシュ」
4.クローバー「モンブラン・シャターニュ」

でした。
さて、どこで買ったか、おわかりになりますか?(^_^)
実際にそれぞれのデジカメで撮った写真を
見ていただいて、カメラマンの方に、
個別に指導していただけけるなんて、実に丁寧な
教え方で、嬉しい限り!

アルミ箔を張った反射板や、白い厚紙、
トレーシングペーパーを張って、間接照明にする
アイテム、自宅でも用意できそうな物を
ご紹介いただいたのも、参考になりました。

でも、実際にはなかなか、自宅で撮影する際でも、
いちいち、こういったアイテムを用意するのは面倒だったり、
まして、外出先でイートインしたケーキを撮るのに、
撮影用アイテムを持ち歩くわけにも・・。

影が出来ている時に光を反射させるための
白い紙くらいは、出先でも紙ナフキンとか使って、
ちょっと工夫できるかな。

私は、特に、周囲が暗めの時、手ブレしやすいのが
悩みだったのですが、感度がオートになっているのを
もっと高く、400に変えることで、かなり防げるように
なりました。

あと、オートにすると、露出補正が明るめすぎるらしく、
全体にハレーション気味になるので、ガレット・オ・フリュイの
場合は、マイナス0.3〜0.7くらいにして、アルミ反射板を
使ったのが、一番綺麗だったみたい。
明るさ、コントラスト、彩度、シャープネス、色の傾き
といった各要素の元々の設定で、画像ソフトで補正する前に、
かなり調整が可能なんですね。

平たいケーキと違い、こういう背の高いケーキは、
光を当てようとすると、レフ版に角度がつきすぎて、
カメラを入れる隙間がなくなってしまいます。

そこで、斜め前からもう1つ光源を当てます。

ちょうど、このケーキはわかりやすい形状だったのですが、
横から光を当てるほど、スポンジ生地の穴に影が出て、
立体的に見えやすい。
正面から光を当てるほど、のっぺりとした感じになるそう。

で、この右側の面、ほとんど暗くなってしまってますよね。

ここに、白い紙を巻いた簡易な筒を置いただけで、
あら不思議。光が反射して、影ではなくなりました。

このケーキは、チョコレートで黒っぽいので、
露出の補正もかけています。

本当は、グラッサージュ物がいいかなぁと思ったのですが、

チョコレートやゼリーで表面がつやつやとしたタイプのは、
これまた、難易度が高いそう。
奥から光を当てて、反射させる感じになるそうですが・・。

後で、自然光の中でモンブランを撮った際に、
金色の台紙だったので、光を反射させるアイテムとして、
鏡なども使ってみました。
これは、オートで撮ってみたパンプルペーシュ。
暗いぞ・・。

白いケーキは、これまた、黒っぽいケーキとは、
露出補正を逆にする必要があります。

これは、露出補正したもの。

また、光源によっても異なり、セットを2つ組んだうち、
1つは白色蛍光灯、1つは白熱灯だったので、
ホワイトバランスを変えるのも、試してみて、
違いがちょっとわかってきました。

昔から,機器類についてはものすごく保守的で、
必要最低限の機能しか使おうとしないため、
なかなか進歩がないのですが、これをきっかけに、
デジカメをもっと使いこなして、せっかくの美味しい
ケーキやお料理を、よりリアルに、美味しそうに
撮れるようになりたいです!

フォトショップ加工とかについても、きちんと勉強したいなぁ・・。

実習後のケーキは、どうしても、長時間外に出して、
ライトも当てるので、ベストの状態ではありません。

でも、ケーキ好きの我々としては、捨てるなんてもってのほか!
ちゃんと、最後までまっとうさせなくては・・。
勉強になりました。ケーキにも御礼。どうもありがとう。

KM1Vさんが、イル・プルー・シュル・ラ・セーヌの実習で
お作りになった、ピーナッツを使ったチョコレートケーキ
「ガトー・チバ」や、aiaiさんがお持ちくださった、
成瀬のオ・プティ・グルマンのビスキュイ・ド・サヴォワ、
それに、カメラマンの方が、お庭で採れた枇杷で、
毎年漬けていらっしゃるという枇杷酒など、
素敵な差し入れと一緒に、美味しくいただいたのでした。

本当に、ためになる企画を、どうもありがとうございました!

   
今日は、コンフィチュール×チーズのマリアージュ会、
第三弾の日でした。

今回のテーマは、キャラメルコンフィチュール×ハードチーズ。

1 キャラメルジャム アニバーサリー
2 キャラメルアブリコ ノリエット
3 タルティヌ・カラメル・サレ オーボンヴュータン
4 キャラメルのコンフィ リリエンベルグ
5 Caramel au beurre sale LADUREE
6 Confiture de Normandie LaitFerme de la Noe Rousse
7 ミルキッシュジャム 菓子sパトリー
8 バナナのキャラメルと生姜風味のジャム イグレックプリュス

という内容でした。
このうち、5.6は、並木組のシトロンさんが、この会のために、
パリのお土産でわざわざ買ってきてくださったもの!
シトロンさん、どうもありがとうございました!

チーズはこちら。今回は、
ハードチーズでヨーロッパ周遊。という隠れテーマにて。

 コンテ ド モンターニュ AOC リザーヴ16プラス(フランス)
 アッペンツェラー 銀ラベル(スイス)
 ケソ マンチェゴ DOP 9ヶ月熟成(スペイン)
 パルミジャーノ レッジャーノ DOP(イタリア)
 ミモレット エクストラ ヴィエイユ(フランス)
もともと、2月18日に第1回目に開催したコンフィチュールの会で、
ハードチーズのグリュイエールと、チョコレートのペーストが
合うという声があり、そうか、塩気あるチーズと、
甘いタルティーヌ、「甘じょっぱい系」で、きっと合うに違いない!
と、ずっとやってみたかったテーマ。

でも、一口にキャラメルといっても、お店によって、
焦がし具合も、濃度も、艶も、本当に千差万別・・!

今回、参加者のdoraさんが、糖度計をお持ちくださって、
はかった結果、以下の数値でした。

アニバーサリー 54.1
ノリエット  52.5
オーボンヴュータン 69.5
リリエンベルグ 71.4
LADUREE  83.8
Ferme de la Noe Rousse 61.7
菓子sパトリー 66.4
イグレックプリュス 計測不能

たしかに、オーボンのとか、リリエンベルグのとかは、
つやつやとした、本当にキャラメルそのもの、という感じで、
つやもあります。

リリエンベルグは、和三盆をお使いなんですね。
プラス、薫り高い枇杷の蜂蜜、きび砂糖を使用。
それはなめらかで繊細で、黒蜜代わりに寒天とかに
かけても美味しそう。

オーボンヴュータンは、さすが、しっかりと苦味ある
キャラメリゼっぷりがダントツ。
有塩バターをお使いで、この塩味がかなりしっかり主張。

アニバーサリーのは、ペクチンが入っていて、
ちょっとぷるぷるした感じで、キャラメルジュレとでも
言ったような食感。シナモンも入っているので、後味があります。

コンフィチュール・ド・ノルマンディーは、シトロンさん曰く、
ノルマンディーの修道院で作っているものらしく、とても
クリーミーで、さすが、酪農で有名なノルマンディーの
面目躍如、という感じでしょうか。人気が高かったです。

これも、ブールサレ7%という表示があります。
でも、全然塩気を感じる、という感じではなく。
オーボンの有塩バターって、塩分どのくらいなんでしょうね・・。

ミルキッシュジャムは、あれ??サレを買ってきた
つもりだったのになぁ・・。
これは、名前のとおり、あまりキャラメリゼ感がなく、
煮詰めた感じ。

参加者のベティさん曰く、コンデンスミルクの缶を、
ずっと湯せんで煮詰めていくと、ミルクジャムができる、
というのを、お料理教室で習ったことがおありだそう。
うーん、面白いなぁ。実験してみたいですね。

ノリエットのキャラメルアブリコは、個人的には好みだ〜。
この、キャラメルのほろ苦い甘さと、杏の酸味との
組み合わせが、素敵・・。

ノリエットのコンフィチュールは、パラチニットをお使いのよう。
キャラメルにも、お使いなのかしら・・・?
パラチニットは、砂糖に転移酵素を反応させて得られる
パラチノースを還元( 水素添加)させて作られる、
糖アルコールの一種で、低エネルギー性が特徴。

あ、果糖と間違えて説明しちゃった。
訂正出さないと・・。
フルーツシュガー使ってらしたのは、どこだったかなぁ。

糖アルコールの、たとえばキシリトール、
マルチトール、ソルビトール、パラチニット、
ラクチトールなどは、同じ甘さを感じさせつつ、
グラニュー糖を使うよりも糖分を減らせるのが特徴、

いわゆる、低カロリー甘味料として知られ、最近は、
利用しているお菓子を結構見かけるなぁ。

あれ?ラクチトールとラクチトースは違うのかな?
還元乳糖=ラクチトースだと思うのですが。
タダシヤナギのコンフィチュールが、これを使って
いらっしゃるのを見て、舌と体に感じさせる甘さを
極力おさえた、理論的なお菓子作りが得意な
柳シェフらしい、と感じました。

トレハロースとかも、使い方によって、保湿性とか
いろんな作用があって、応用されている方も多いですが、
比較的、「キレのある甘さ」が出せる、とか言いますね。
ミルキッシュのライトは、トレハを使ってました。
砂糖について深掘りすると、限りなく化学の話になりますね。
私は割と好きなのですが、お菓子を通じて、まとめて
わかりやすく勉強できるプログラム組めないかなー。

最近は、和三盆を使った洋菓子も多い。
白双糖使いも、出てきてるかな?
和の砂糖についても、勉強したいところですね。

カソナードとか、ヴェルジョワーズとか。
砂糖づくりの現場を訪ねる旅、とか、誰もやらないか、
そんなツアー・・。楽しそうなんだけどなー。
と、話はそれましたが、今回は、ハードチーズの中でも、
比較的、熟成したものを。

コンテは、私の好きな三大ハードチーズに入ってきますねー。
あと、ボーフォールとオッソーイラティかなぁ。
ボーフォールは、夏の「エテ」作りで、ハーブ系と合わせてみたいぞ。
ミント系コンフィチュールかな?

コンテのナッティーな風味、ハチミツともよく合いますが、
そのせいでしょうか。まるでハチミツのように繊細な、
リリエンベルグのキャラメルと、よく合う気が。
くるみとか刻んで合わせても、合うことでしょう。

ペコリーノロマーノも考えたのですが、ちょっと
塩辛すぎないかなぁと思って、避けてとおりました。
でも、ジャムとあわせるのなら、ありだったかもね。

羊チーズだから、やっぱりチェリー系・・。
一度登場した、あの、スパイシーな風味の
マンダリンオリエンタルホテルのグリオットは、合いそうだなぁ。

チーズフォンデュに、ソースとして果物コンフィチュール。
ありうるだろうか・・。

テットドモワンヌも、季節になったらやろうっと。
あの、削ってひらひらになったのを、どんなコンフィチュールと
合わせようか・・。でも、ジロール持ち歩ける時にね・・。

私はまだマリアージュしきれてませんが、
アッペンツェラーと、イグレックのバナナキャラメルが
合うという声がありました。

このチーズ、スパイスを入れた白ワインに浸した布で
ふきながら熟成させるので、そんなスパイスの風味と、
生姜の風味、そしてバナナ入りのエキゾチックな感じとが、
合ったのかも知れませんね。

さて、週末、一人復習をしようっと・・。

またの機会に、ぜひ、ヌテラ系というか、ヘーゼル系を、
イタリアチーズと合わせてみたいなぁ。
ブラの熟成版、テーネロとか?

ヌテラだとチョコレートベースですが、
サロンドショコラで入手した、アンリ・ルルーさんの、
ヘーゼルナッツ&アーモンド&くるみ入りの
キャラメルペーストがあったので、これも、
ぜひまた入手できることを願いつつ・・。

2006年4月28日(金曜日)
[ 00:11 ] [ おいしい洋菓子 ]
   
日本橋三越で開催中の「イタリア展」が、いよいよ
明日までです。

ソル・レヴァンテの皆さんに、お会いしに行かなくては〜
とやきもきしてしましたが、終了間際に何とか
駆け込むことができました。

藤田シェフも、スタッフの皆さまもいらっしゃっていて、
「なんか、いらっしゃるんじゃないかと思ってましたー」と。
ありがとうございます、嬉しいですね〜。

あら、ショーケースに、見たことのないグラスデザートが。
こちらは、この催事のために新しく考案した、
新作なんですって。

ブディーノ・アルコッコは、アマレットの風味の効いた
ココナッツプリン。

パンナコッタは、バルサミコでコンポートした苺が
のっています。

あともう1つ、ゼリー系もあったのですが、
ひとまずこの2種類を。

ちゃんと、本店と同じテーブルと椅子を、
会場に運び込んでいらっしゃるとのこと。

あまりたくさんの席数はありませんが、バールスペースも
あって、本格的なエスプレッソと一緒にいただくことが
できます。いいですねぇ。

うわぁ、これ、アマレットが効いてますよ〜。

シェフ曰く、これでも
「ランチに、もっと、がつんと効いたの出したら、お客さんに
引かれてしまいまして・・。」
と、抑え目にされたそう。

スターアニスが乗っていて、イタリア風な、
ザクザクしたマカロンっぽい生地が添えられて。
香ばしくフランベしたバナナも、とろとろの
ココナッツプリンとよくあってます。

器使いも、プラスチックケースではなく、
ガラスの質感にこだわるあたりが、さすが、
イタリアっぽいというか、こちらのお店らしいというか。
パンナコッタは、中にフレッシュの苺がたっぷり
隠れていて、思いのほかジューシー!

このバルサミコ苺、ほんのわずか乗っているだけ
なのですが、お話を伺うと、実は、ものすごく
手が込んでいるのです。

カソナードをキャラメリゼしたものに、バルサミコを
加えて煮詰め、そこでマール酒と、さらに
ポルト酒を加えているとか。

シェフ曰く、もともと、葡萄が原料のバルサミコに、
葡萄が原料のお酒を加えて、色々な葡萄の味を
1つに集積して味わえるようにした、と。

うーん、そんな細かいところにまで、こだわって、
複雑な味わいを醸し出していらっしゃるのですね〜。

このグラスも、これまた、さりげない模様がおしゃれ。
向かい側に、なんと!
ピエトロ・ロマネンゴのコンフィズリー発見!

母の日に合わせて、伊勢丹に出るというから、
楽しみにしてたんですが、フライイングで出会ってしまった・・。

1780年創業、ジェノバのソツィーリア通りにある、
砂糖菓子、チョコレート専門店ということ。
もともとは、薬やコーヒー、カカオなど、植民地で
作られる品物を扱っていたお店で、その後、
移転して砂糖菓子屋さんになったそう。

1700年代のイタリア、トリノやジェノバといった重要都市では、
フランスの菓子職人がかなり活躍していて、菓子業界も
洗練の域に達していたのだとか。

お店のマークである、オリーブの枝をくわえた鳩は、
ナポレオン帝政終焉の平和のシンボルなんですって。

今回選んだのは、まず、アニスシュガーとピスタチオシュガー。
これ、シナモン味を味見させていただいたのですが、
ごくごく小さな金平糖のようで、とてもかわいかった!

そして、シュガーボンボンは、噛むと、砂糖の
殻の中から、リキュールがちゅっと出てくるのですが、
マラスカチェリー、桃、シャルトルーズ、アニス、
オレンジキュラソー、バラの各リキュールの味が。

15g入りの箱は、今回のために作られた専用BOXだそうで、
とても美しい、深い青色が印象的。
こちらは、シックな箱に合わせて、お菓子の色は
抜いてあって、全てフロストグラス、石英のような半透明。
うーん、好みのカラーリングと質感だわ〜。

45g入りのは、全てゼリービーンズのように
カラフルだったのですが、これは、並木先生に
差し上げました〜。

私は、これくらいしか見て回れなかったのですが、
他にも、色々と面白い物がありそう。
あと1日ですが、時間のある方は、見にいってみると、
きっと楽しいですよ〜。

2006年4月27日(木曜日)
   
「Relais desserts(ルレ・デセール)」という、
菓子職人による協会がフランスに発足したのは、1981年のこと。

その初代プレジデントは、1972年に、パリに「ペルティエ」を
オープンさせた、Lucien Peltier(ルシアン・ペルティエ)氏。

彼は、1941年フランスに生まれ、60〜70年代の
「ヌーボーガトー(新しい菓子)」の流れを築いた
中心的存在としてフランス菓子界をリードした人物です。
ただ、1991年にはご逝去され、多くの関係者から
大変に惜しまれた方です。

「ルレ・デセール」の活動目的は、ヨーロッパ全体の
職人菓子業界の発展にあり、伝統的な菓子と技術、
さらに、想像力によって展開される、最先端の
フランス菓子を世界に広めていくこと、とのこと。

現在、メンバーは83名。
世界13カ国、フランス、ドイツ、オーストリア、ベルギー、
スペイン、イギリス、レバノン、ルクセンブルク、ノルウェー、
オランダ、スイス、日本の各国となります。

現在の会長は、フレデリック・カッセル氏。
そして、副会長はピエール・エルメ氏と、
フレデリック・ジュボー氏が務めていらっしゃいます。

会員の中で、日本でも知られた方では、たとえば、
パリの「ル・コルドン・ブルー」で長く教壇に立たれ、
並木先生の先生に当たられる、というローラン・デュシェーヌ氏。
アルザスのパティスリーとして、最近紹介され、注目を
浴びているティエリー・ミュロップ氏(こちらのクグロフが気になる!)。
パリ・セヴェイユの金子シェフが修業したお店として、
伊勢丹でのコラボも話題となったアルノー・ラエール氏など。

今年、その25周年記念セミナー会場として日本が
選ばれ、会員の皆さまが訪日されるのに伴い、
歓迎イベントが24-26日にかけて、開催されていました。

私も、並木先生のお供で、そのうちの一回に
お伺いさせていただきました。

ルレ・デセールのマークと、「25」の数字を彫りこんだ
こちらの氷彫刻は、松尾 幸夫氏による作品です。
ルレ・デセールの日本語版公式HPはこちら
日本支部代表は、イデミスギノ(東京)の杉野英実シェフです。

日本のパティシエの中からは、2005年9月に新たに
会員メンバーが増え、現在、
オリジーンヌ・カカオ(東京)の川口行彦シェフ、
エーグルドゥース(東京)の寺井則彦シェフ、
パティスリージャック(福岡)の大塚良成シェフが
加盟されていらっしゃいます。

皆さま、大集合写真です。
日ごとにテーマが違ったそうで、24日の
ニューオータニでは「白」がテーマだったそう。
こちら、明治記念館では「ジャポネスク JAPONESQUE」
ということで、日本の文化を知っていただけるような
演出が盛り込まれていました。

乾杯は、石川県金沢市の酒造、福光屋さんによる、
1981年に仕込んで、現在まで貯蔵してあったという、
珍しい長期熟成日本酒を、お猪口で。

全日本和菓子協会の専務理事でいらっしゃる、
藪光生氏から、和菓子業界に関する紹介。
一幸庵の水上勉氏によるデモンストレーション。
愛知県のお茶メーカー、南山園の取締役から、
抹茶とその文化に関する紹介など・・。

琴の生演奏や、なぜか、お相撲さんの髪結いのデモまで
あって、盛りだくさんでした・・。

フレデリック・ボウさんの、「ジャポネスク」テーマの
お菓子は、まるで、雛飾りのような典雅さ。
右のお皿、白いのは、なんと、山葵と紫蘇を使ったレアチーズ。

山葵は、辛い、という感じではありませんが、
香りがしっかり、鼻に抜けます。
その奥のケーキは、黒胡麻ペーストのねっとりした
濃厚な風味が、実に印象的!
カップ入りのは、黒蜜風味の寒天や黒豆をのせた
ブランマンジェかな。
これらは、オリジーンヌカカオご提供のようでした。

右のお皿の手前2つは、エーグルドゥース。
左は、柚子のペーストがさっぱりした、中の食感も多彩な
チョコレートムース。
これは、並木先生と、お店で定番化してほしいですね〜!と。
その右は、フリアン生地?にソラマメが丸ごと入った感じ。
ぽくぽくした食感で、ちょっと不思議で、でもなかなか美味しい!

左のお皿の右手前は、チョコレートムースの上に、
桜の花が入ったゼリーをのせたもの。

一番左が、外国のパティシエの方々の注目を
かなり集めていた、お団子形ケーキ。
丸いのは、チョコレートのクーゲルンカップみたいな感じ。
中に、きなこか何かかなぁ?薄いベージュのクリームが
入ってました。
台の生地が、サクサクしていて、とても美味しかったです。
閉会近く、寺井シェフが、日本支部を代表してご挨拶をされました。

曰く、フランス菓子を志して、もう21-22年くらいになるが、
これまで、教わることばかり、もらうばかりだった、と。
でも、ここで初めて、日本から、何かを持って帰ってもらうことが
できたのではないか。
もしそうであれば、成功なのではないかというお言葉。

それに対して、川口シェフが、深く何度も頷きながら
耳を傾けていらっしゃったのが、印象的でした。

こちらのメンバーでいらっしゃる4人の方々はもちろん、
日本でご活躍されるフランス菓子の職人の皆さまが、
様々な苦労を越えて切り開いていらっしゃった道があればこそ、
後学の若い方々が、さらにその先へと進んでいくことが
できるのだと思います。

今日の、フレデリック・カッセル氏のお話では、
日本には人間国宝という制度があると聞くが、フランスでも、
ぜひ、そんなよい制度を採り入れてほしい、と。

ですが、料理の分野で、まだ人間国宝は出ていない、
という話はよく耳にしており、対するフランスには、
MOFという称号があります。

日本では、ガストロノミー分野で活躍する職人に対して、
フランスのように、国家的な敬意が払われる、と
いったことがまだまだ少ない、という評価だと
認識していたので、見方が変わると、そうも見えるんだなぁと、
ちょっと考えさせられたのですが。

ともあれ、各国が、それぞれの根ざす文化の違いや、
言葉や制度の違いを前提にしつつ、相互の情報交換や
技術交換をしていくことで、お互いにレベルアップを
はかることができたら、素晴らしいことなのではないかと。

そんなことを考えた、ルレ・デセールの訪日イベントでした。
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