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2008年10月29日(水曜日)
[ 11:52 ] [ 取材 ]
   
減反政策により米を作らなくなった休耕田、さらに中山間地の農家では高齢化が進み、稲作の作業も徐々に困難な状況が進んでいる。規模の小さい圃場が多く機械化による効率化も難しく、昔ながらの「はざがけ作業」を行ってきた中山間地での稲作は、自給自足的な要素が高く、商品作物としては、規模的にもコスト的にも見合わないものとなっている。今回取材した妙高市長沢地区も、その典型的な農業地域である。70歳以上の人口が占める割合が多く後継者も少ない。こうした現象は、妙高市に限ったことではなく、全国各地に広がる問題として、その対策が大きな課題となっている。
この長沢地区では、様々な不利な要因を踏まえ、自分達の力や工夫で、現状の労働力でも商品作物を生産していけないものかと試みたのが、「まこもだけ」の生産である。まこもだけの生産に適した条件は、水田があること、絶えず新鮮な水が流れることの2つが大きい。中山間地での休耕田、山から流れる水を利用するという観点から見れば、この地区は好条件がそろっている場所でもある。稲作栽培と比較すると、春の株植えつけから秋の収穫までほとんど手間がかからず、栽培しやすいという。また、絶えず水を張ることで草取りの手間を省くことも可能で、高齢者の多い地域には非常に適切な作物なのかもしれない。無農薬で作れるので、生態系を維持し、自然と共生しながら、栽培できる作物であることも重要な意味をもつ。
まこもだけを知っている人はまだまだ少ないのが現状で、中国料理の素材として食べたことがあるというぐらいの認識である。しかしながら、収穫直後に食べたまこもだけは、ほんのりと甘みがあり、サラダなどでも食べてもおいしい。一般に流通させるまでには、まだまだ課題があるが、単位面積あたりの農業収入としてみれば、稲作よりも効率が良いのも事実である。現状の人的資源を有効に活用し、しかも高齢者の方々の負担の少ない作業として考えれば、まこもだけは有望な作物であると考える。
今後の課題としては、地域で取り組んで収量を安定させるとか、生産地域であることを認知させる。そして、おいしい食べ方までを提案し、普及に努める等があげられる。作ってみたものの、どうやって販売するのか?どうやって食べるのか?を提案しなければ、作物の需要が伸びない。これまでの流通ルートにのせる以外の方法にも視線を向けた「戦略的栽培」にも期待したいし、不利な地域的条件をプラスに転換していくような考え方を持たないと生き残るのが一層難しい状況になると予想される。

長沢地区の農家のみなさん、がんばってください。

【追加情報】
業務用でまこもだけを使ってみたいという方がいらっしゃいましたら、ご連絡くださいませ。真空パックにしたサンプルがございます。

2008年10月28日(火曜日)
[ 14:32 ] [ 取材 ]
   
「どじょう」と聞いて連想するのが「柳川」。定番料理であるが。かつては日本中の田圃や川で見ることのできたどじょうであるが、農薬の使用により、その数も激減した。現在は大半が養殖で生産されているが、昔ながらの自然の環境で育ったどじょうが懐かしいという年配の方も多い。今回取材した新潟県妙高市新井地区の中山間部にあるどじょうの養殖場は、旧来の棚田を利用したもので、山の水を引き自然の地形をうまく活かして生産をしている。
雪国どじょうの生産を手掛けているのが、株式会社アルゴスで、本業は測量業からスタートした建設コンサルタント企業である。どじょうの養殖を始めるきっかけになったのは、減反政策により休耕田となった中山間地域の棚田の崩壊である。測量業を営む同社は、稲を作らなくなった田圃が地割れを起こし、そこに水が入り込んで地すべりをおこしてしまう現象が各地で発生していることに注目。この自然を守る手だてがないだろうか?米を作る以外に棚田を有効に活用する方法がないだろうか?そのような思いが、現在のどじょうの養殖に結びついたのだ。養殖といっても、薬を使ったり、人工的な施設で孵化させるのではく、あくまでも自然の地形と環境を活かした方法を採用することが重要であり、まさしく「自然と共生」が大きな事業テーマとなっている。
取材先の田んぼでは、雪国どじょうのTシャツを着て、額に玉の汗を流しながら働いている小林氏が待っていた。そこには昔ながらの原風景が残されていた。田圃は水草が生い茂り池となっていたが、その上には白いネットが張られていた。これは、サギなどの鳥類などが餌としてどじょうをついばむのを防止するためのものである。自然環境の中で育てるということは、常に「天敵」の存在も考慮しなくてはならない。鳥たちはわずかな隙間からも首を差し込んでどじょうを狙うので油断がならないようだ。
田圃にぽっかりと浮かぶ水色のカゴがあちらこちらに見受けられる。これは、どじょうを捕まえるための仕掛けで、小林氏の手作りである。どじょうの潜り込む習性を利用して、小さな穴のあいた円錐状の口を三か所付けて、どじょうを引き込む仕組みである。この材料も日本海に流れ着いた漂流物などの廃材を利用したものであるが、ある意味、できるだけお金をかけないという行為が、自然に近い形を残しているのかもしれないと感じた。どじょうは、その半数近くが田圃の底の泥に潜り込んでいるので、なかなか姿をみることができない。そのため他の魚の養殖や作物の育成と違って、達成感を得るのが難しいと小林氏は漏らした。小林氏とて、最初から養殖の仕事を本業としていたわけではない。しかしながら、こうした自然の環境の中で黙々と作業をしながら、どじょうの生態を解き明かし、日々新しいを発見しながら前に進む姿に、この事業に対する情熱を感じた。
どじょうを食べたことのある人は、泥臭いものというイメージをもっている人が多いようである。ここの雪国どじょうは、出荷前に「泥を吐かせる」という工程がある。それを見学するために、中山間地の棚田を後にして、今度は廃校になった校舎に向かった。この地域も人口の減少により、学校が統合されたりして使われなくなった建物のを借り受けして事業を行っている。校舎脇にはビニールハウスが設置されており、山からの湧水を引いて人工プールに注ぎ、そこに出荷前のどじょうを放す。ここで2-3日泥を吐かせることで、比較的癖の少ない状態で出荷できるようになる。プールには山に自生しているセリを入れ、どじょうに食べさせている。どじょうは、タンパク質の他に様々な栄養素を含み、バランスの良い食品である。かつて食べ物に不足した時代には貴重なタンパク源として良く食べられていたが、こうして自然を保全しながら生産する行為は、我々自身を自然に回帰させてくれ、その恵みのありがたさを実感させてくれる。エコロジーがもてはやされる昨今であるが、まったく昔のままの状態には戻せない。しかし、知恵と努力により自然を守ることが事業として展開され、我々の生活に潤いをもたらす日がくるであろうと思わせてくれる内容であった。
2008年10月24日(金曜日)
[ 19:28 ] [ 人夢の料理 ]
   
明後日のイベントでは、蕎麦を食べていただくことになっている。
蕎麦は、妙高の「おやまぼくち」(山ゴボウの葉)をつなぎに使った蕎麦。蕎麦を美味しく食べるために忘れてならないのは「蕎麦つゆ」。ひとむは和食を作る機会が多いので、今回は「本返し」を作って、蕎麦つゆを準備。

作り方は、味醂を煮切り、そこに砂糖を加えあく取り、さらに濃口醤油を加えて加熱。そしてそれを冷ましてから使う。混ぜる出汁は、昆布、鯖節、かつお本節の(厚削り)を使う予定。
関東と関西では、入れる砂糖の割合が違うとか?
ちなみに、ひとむは約2.5L分の本返しを作るのに、
味醂390cc
砂糖315g
濃口醤油2100cc
としたが、少し辛めかな?
自分で返しをつくる方、普段どれぐらいの割合で作られていますか?
2008年10月23日(木曜日)
[ 09:12 ] [ 取材 ]
   
伊勢丹府中店で味噌の取材をしてきました。
来月(11/17)に味噌蔵を見学に行き、そこで、おいしい味噌料理を食べる計画も話してきました。とても、楽しみです。

ところで、隣のブースではおもしろいものを販売しておりました。
銘柄当てクイズのついた米セットの販売です。
全部新米を3合ずつパックにしています。

コシヒカリ(新潟)、あきたこまち(秋田)、ひとめぼれ(岩手)の三種。
さて、ひとむは当てられるのか?
2008年10月21日(火曜日)
   
「4.5倍麹味噌」ってなあに?

通常の麹味噌を作る場合、大豆:米麹=1:1で作ります。
ところが、秋田県横手平鹿地区では、米がたくさんとれる地域でもあり、大豆:米麹=1:3の割合になります。米をたくさん使うのでとても贅沢な味噌ですが、麹の分量が多いこともあり、結構甘めの味噌に仕上がります。そして、ひとむもまだ味を試したことのない「4.5倍麹味噌」があることを知りました。文字通り大豆:米麹=1:4.5の割合になる味噌です。こんな味噌は日本中探しても見当たらないでしょうね。このすごい味噌が短期間ですが東京でも購入できます。

今年春に取材でお邪魔した秋田で麹味噌を作っている「植田のこうじや」さんが、10/22-10/23(10:00AM-7:30PM)、伊勢丹府中店にやってきます。ここの味噌屋さんは、江戸時代から麹と味噌を作り続けている老舗です。お近くの方、ご興味のある方、ぜひ、足を運んで見てはいかがでしょうか?
2008年10月20日(月曜日)
   
フランス語では、ジャガイモを、“Pomme de terre”ポムドテール(大地のリンゴ)と呼ぶ。
今回晩ごはん倶楽部で紹介したジャガイモは、北海道十勝士幌町、清水農場で生産された「レッドムーン」。
表面の皮が赤く、リンゴと見間違えてしまいそうだ。

表面を洗ってから良く拭いてビニール袋に入れてオリーブオイルを入れて、表面にまぶすように、袋の外から、形を崩さないように揉みこむ。こうすると、油は満遍なくからみ、油の使用量も少なく、手を汚さずに下ごしらえができて便利。

できたら、クッキングシートを引いた天板の上に広げ、上から塩コショウをふる。表面を油がコーティングしているので、塩コショウが流れださず、効率よく利用できる。お好みでローズマリーやタイムなどのハーブを散らすと、香りよく仕上がる。そのままオーブン(200℃)で20〜30分程度焼く。途中オーブンの中からハーブの香りがあふれ出し、キッチンに充満する。「料理しているなあ」って実感できますよ(笑)

ニンジンも同様に。ニンジンはジャガイモよりも火の通りが速いので、半分ぐらいの時間でもOK.。時間差でオーブンに入れて、仕上げを同時にするのが効果的。

塩の加減は難しいけど、焼きあがった素材を食べて、お好みで塩をたしてみるとよい。
簡単だけど、素材良ければ、ばっちりのお味になる。
北海道の「大地のリンゴ」が、東京のキッチンで輝いていますよ。
みんなも大喜びでした。
B食店情報
・店名 : オフィス・オッティモ(おふぃすおってぃも)
・ジャンル : テイクアウト・お取り寄せ
・住所 : 北海道札幌市白石区菊水3条5丁目5-10-405
・TEL : 011-398-7246
・URL : http://www.mercatoottimo.com/index.html
・営業時間 : 9:00AM-6:00PM
・定休日 : 土日祝祭日
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2008年10月19日(日曜日)
[ 07:28 ] [ 人夢の料理 ]
   
ソミュール液に漬け込んだ帆立と鮎は、スモークすることになった。
かつて、ひとむはフランス料理を勉強させてもらった時期があった。その師匠はロブションで働いていた。今も働いていると思うが。

そこで教わったのが瞬間スモーク。3-5分程度スモークするのだが、香りをつけてからラップしたり真空し冷蔵保存することで、熟成して良い味に仕上がる。ひとむのスモークサーモンなども、まったく同じ方法で作っている。

スモークした素材を軽く炙ると、風味が増して香りが引き立つ。今回はオリーブオイルをひいて焼いてみたけど、素焼きでも十分香りがひきたっておいしい感じになります。

スモークの風景は、こちらをご覧ください。
2008年10月17日(金曜日)
[ 08:07 ] [ 人夢の料理 ]
   
本日の晩ごはん倶楽部は、「鰹祭り」
気仙沼から、脂ののった上物が到着です。

本日のメニュー

帆立と鮎のスモークサラダ
レッドムーンと無農薬人参のハーブロースト
戻り鰹のユッケ&タタキ
鰹の蒲焼
手ごね寿司
デザート

お楽しみに
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