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2007年2月28日(水曜日)
   
モバック記事、まだまだ続きます。
どうぞおつき合いよろしくお願いします。
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国立とえば、整然とした大学通り、
そしてレ・アントルメ国立ですよね。

桜の季節はとっても美しい風景になるそうで、この時期は来客数も1,000人を超えるんだとか!
みんなお花見しながらケーキをたべているのかしら…^^?

※えび澤シェフのえびという漢字は魚へんに「分」と書きます。
私のパソコンでは表示されない文字のため、平仮名で書かせてもらいますね。

レ・アントルメのオーナシェフである、えび澤シェフはルコント出身です。島田シェフも長年ルコントでご活躍されていらっしゃいました。

今回のイベントでは、島田シェフは「島田会長」とか「会長」って呼ばれることが多かったのですが(クラブ・ドゥ・ガレット・デ・ロワの会長を務めているため)えび澤シェフだけは島田シェフのことを「お師匠さん」って呼んでいました。その呼び方にすごく親しみと尊敬が込められているのを感じましたね。

今回はクグロフを作成しましたが、比較的小さめの型で焼きました。この型は、シェフの誕生日に奥様からプレゼントしたものだとか!さすがです。

モバックショウで購入した製菓専門誌PCGに、えび澤シェフの奥様が紹介されていたのですが、奥様もルコントでヴァンドゥースをされていたんですって。シェフの職人時代をずっと近くで支えてきた奥様ならではの贈り物ですね。

このクグロフ型は型離れがよいので、今回のイベントのために持参して下さったそうです。

クグロフといえばブリオッシュのようなリッチな生地に、レーズンをいれた発酵菓子です。王冠型に焼きあげるのが特徴。

今回のクグロフのレシピはアルザスのMOFの方(お名前やお店については特に言及しませんでしたが。)のものを参考にしたレシピだとのことです。お客さんが買った翌日でもおいしく食べられるようにトレモリン(保湿作用のある素材)を入れる工夫をしていました。

ここで、大森先生の解説が。
クグロフはアルザスのスペシャリテですが、クリスマスの時期に特によく食べるそうです。
アルザスにスフレンハイムという村があり、ここでクグロフの型を作っています。私達がよく目にする飾り用の陶器のクグロフ型がありますが、この模様も作る人や家によって様々だとか。

そして、型全般にいえることなのですが、使えば使うほど型にバターの油分がしみこんでいき、使いやすくそしてバターの良い風味がうつって行くそうです。
だから使い込んだ型というものは本当に宝物ともいえる大切なものなのではないでしょうか。



ちょっと面白いなとおもったのが、クグロフを型に入れる前に生地をアーモンドスライスに押しつけて、そのまま型に入れること。

型に直接アーモンドをはり、その上から生地をかぶせるやり方もありますが、このやり方も効率的でいいですね。

焼き上がったクグロフはアーモンドが香ばしそうにやけて、おいしそう!!
やっぱりクグロフはこの王冠型がポイントですよね。見ているだけでも幸せになります。

試食は焼きたてほかほかでした。
焼きたてだったので、あたたかくてふわふわでした。
以前も簡単にしょうかいしましたが、わりとあっさりしているのでジャムをつけて食べたり、粉糖をふって食べるのもいいかもしれませんね!

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Sweet Cafeでのクグロフの紹介はこちら

うちにもクグロフの型が1台あります。小さい飾りものですが、それでもやけるのかなぁ?でも飾り用の陶器は焼いてしまうのがもったい気がしていまだに使ったことがありませんー。
2007年2月27日(火曜日)
[ 12:02 ] [ スイーツ書籍 ]
   
私事ですが、本日私が監修をさせて頂いたパティスリーのガイドブックが発売されます。
詳細はこちら。

タイトル とびきりスイーツ見つけた!
発行社 マーブルトロン
価格 1,680円

http://amazon.co.jp/o/ASIN/4123901492/sweetcafe00-22/ref=nosim
最初お話を頂いたときは、ビックリしましたが、正直とても嬉しかったです。
ケーキ屋さんになりたくて、専門学校に入ったのがちょうど10年前でした。
その後自分の好きなお店で初めて修行し、オープニングスタッフだったのでとっても大変でしたが、自分の夢に確実に近づいていることが嬉しくて、にやけながら出勤したことを覚えています。

それからというものの、自分がどんなお菓子をつくりたいのか?どんなお店にしたいのか?と夢をふくらませながら、たくさんのパティスリーを食べ歩くようになりました。

そうして、がむしゃらに頑張っていましたが、どうしても体質的に製造の仕事があわなく、なんとか6年続けてきたものの、パティスリー開業の道はやむなく断念しました。

その後、自分の中でぽっかりと穴ができてしまったような気持ちにおそわれました。
あんなに朝早くから夜遅くまで厨房で働いていた自分がウソの様に、自宅でぼーっと過ごす日々がつづきました。

途中、お菓子とは全く関係ない仕事でもさがそうか…。と思ったこともあったのですが、どうしてもあきらめ切れませんでした。

幸いなことに、私には製造の仕事をしながら運営していたwebサイトSweet Cafeがありました。
当初は、私のケーキ日記のようなものでしたが(当時ブログは存在しなかったので。)、だんだん読者さんが増え、お菓子愛好家の方や実際現場で働いている職人さんとの交流の場になってきました。

そのSweet Cafeの道で、お菓子にかかわっていこう!と決めたのが2年前でした。
自分一人なので、まったく分からない事ばかりでしたが、新しい出会いもありとても楽しいスタートでした。

しかし、昨年1年は体調を崩し、全くスイーツとは無縁な生活を送ることになりました。
その時にとても弱気になって、
「私には製造の仕事も、食べる仕事も向いていないのかなぁ…
これって、神様が、もうお菓子の仕事はやめたほうがいいよ。と言っているのかも。」
と思った時期があり真剣にお菓子から離れようかと考えました。

でも、やっぱり続けていこう!と決心しました。
続けていくことで何かが見えることもあるだろうし、周囲でご活躍されている方を見て、続けることの大切さを感じたのです。

そう決めた数ヶ月後にこの監修のお話を頂いたので、本当に続けていて良かった。と思いましたし、続けてきたことのご褒美なのかも?と感じました。

そのご褒美本?が本日発売となりました。
こちらの本には、皆さんがよくご存知の有名店から、町の小さなケーキ屋さんまで幅広いジャンルのパティスリーを掲載しています。
もちろん、事情があり、取材をお断りされたお店も数軒あります。
それなので「なんであのお店は載ってないの?」と感じる方もいるかもしれません。

・・が、全体的にはとても充実した内容となっています。
装丁もかわいいながらシンプルに見やすくなっていますので、是非書店で見かけたら、ぱらぱらっとめくってください。
そして気に入ったらぜひ購入いただき、たくさんのパティスリーを食べ歩いて欲しいと思います!
2007年2月26日(月曜日)
   
モバックショウレポもだんだん増えてきました。
文字数が多いのとアップ数が多いので読む方もちょっとしんどいかもしれませんが、しばらく続きます!よろしくお願いします^^
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滋賀県のドゥブルレ・ボレロの渡辺シェフが、今回ガレット・ブルトンヌのデモをご担当されました。

ガレット・ブルトンヌ(以下ガレット)は日本ではポピュラーな焼き菓子で、全国どのお菓子屋さんに行っても大体売っていますよね。

ガレットはブルターニュ地方のお菓子です。ブルターニュは乳製品と海塩で有名な土地です。その土地ならではのお菓子が、このガレットです。

ガレットの仕込みには、シュガーバッター法とサブラージュがありますが、渡辺シェフはサブラージュの方法をとりました。
サブラージュとは、粉の中で冷たいバターを細かく刻み、サラサラにして(砂のように)、その後液体(卵やミルクなど)を加える方法です。パートブリゼなどもこの方法をとります。

サブラージュしてできた生地は、グルテンが出にくいため、さくさくっとした歯ごたえに仕上がります。

粉の中に薄くスライスしたバターを埋めるように入れて、冷蔵庫または冷凍庫でしっかりと冷やします。

その後、ロボクープ(写真にあるフードプロセッサー)で粉とバターをあわせていきます。
この場合も長い時間まわしすぎると、摩擦熱でバターが溶けてしまうので、少しずつ様子をみながらまわします。(あらかじめ摩擦熱の影響をうけにくくするために、バターを0度に冷やしておくそうです。)

あまり細かくするとガレットらしくないので粗めの粒になったところで止めるようです。このあたりが渡辺シェフのポリシーでしょうか。多分細かい粒になると、上品すぎるガレットになるんでしょうね。

ガレットといえば重要なのが塩ですが、ブルターニュのゲラント塩を使用していました。
(ただ、どのタイミングで入れたのか?見落としました…。おそらく最初に粉と混ぜ合わせているとは思うのですが。)


このあと、生地を仕込んでいったん休ませたのちに1センチ厚にのばしていきます。
そしてセルクル型で1つ1つ抜き、鉄板に並べていきます。
おそらく、大量のガレットを抜いていたと思います。鉄板に数枚分ガレットを並べていました。

そして、その後ドレ(卵液をぬっていた)をしていたのですが、卵液の中にゲラント塩も入れているとのこと。
ドレの量はそれほど多いものではないので、ほんの少しのアクセントなんだと思いますが、そういうところまで工夫されているのですね!

そして、ドレした面に模様をつけていきます。ガレットといえば大体格子状の模様が付いていますよね。
渡辺シェフはチョコフォーク(ショコラを扱うときに使う専用のフォーク)を使用して模様をつけていました。

この模様も、幅を広くするか、狭くするかで結構印象が変わってきますよね。


そして、焼き上がったのがこちらのガレット。
写真はディスプレイ用ですが、お菓子自体はおなじものです。

いつもとオーブンが異なることもあって、焼き時間が10分程度長くなったそうです。そのため、中まで火が入りさくさくと軽い食感。もちろんこれも充分おいしいのですが、シェフとしては、中央にほどよい水分が保たれる仕上がりを望んでいたようです。

焼き菓子は、焼きによって、風味や食感が大部変わってきますから、重要な部分ですよね。

こちらの写真、ガレットの後方にうつっているのはゲラント塩の袋です。下に敷いてある布や飾られている食器はブルターニュ地方のものなんでしょうかね?ちょっと気になりました。

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Sweet Cafeでのガレットの紹介はこちら

ここ数年で塩がブームになりたくさんの塩を入手できる環境になりましたよね。
皆さんはどんな塩をお使いでしょうか?
私は、イル・プルの弓田シェフお勧めのモンゴル岩塩を使っています。マイルドで甘い塩で、粒子が細かく溶けやすいです。
弓田シェフによるとゲラント塩のようなインパクトのある味はフレンチにはあうけど、和食にはこのモンゴル塩があうとのこと。
なるほど。。
その土地の料理にはその土地の塩が相性がよいことを改めて実感しました。
(日本とモンゴルは若干違うけど。アジアというくくりでは一緒ですね。)
2007年2月25日(日曜日)
   
[前回の記事]に続き、西原シェフによるガレット・デ・ロワのデモのご紹介です。

フィユタージュでバターを包み、3つ折りを2回します。
写真は、バターを包んでいる様子ですね。
フィユタージュをバターが包めるくらいの大きさに伸ばして中央にバターを置きます。
この方法もポピュラーですが、島田シェフは若干違う方法です。これはまた後ほど紹介しますね。
バターの包み1つにも、それぞれのシェフのやり方があるところがお菓子作りの面白さですよね。

合計何回折ったか不確かですが、3つ折りを5または6回するのが一般的です。(多分5回だったと思います。)

ここで、2回折るごとに冷蔵庫で2時間以上は生地をやすませるのですが(グルテンを落ち着かせるため。)、冷蔵庫に入れる前に生地の表面に指の腹で印をつけます。
この時は2回折ったので2つの印を。人差し指と中指でVサインを作るような感じで生地を軽く押し、へこみをつけます。

その後も更に2回折ったら、今度は4つの印をつけるといったふうに折った回数をつけます。
1回分のパイの固まりを1パートンと呼びますが(ちょうど写真にあるものは1パートン)、おそらく大体のお店では複数パートンのフィユタージュを仕込みます。
(私が以前勤めたお店では1度で6パートンのフィユタージュを仕込みました。粉が7,800グラムのレシピだったので、粉をふるうだけでも大変でした!)

そのため、いくつものパイを折るために折った回数を間違えないためにもこの印は重要です。

この印をつけることの意味は、大森先生も解説していましたが、昔フランスで戦争があった時代には、いつ兵士としてか出されるかも分からないので、残ったパティシエが「このパイは何回折ったんだろう?」という事がないように、印をつけたのがはじまりだとか。

今の時代からは考えられないようなエピソードですね。もちろん今は、戦争がどうか。ということではなく、パティスリーの仕事は多くの作業を組み合わせて動くことが多いので、ミスのないように印をつけていくわけです。
パイを折り終えて寝かせた後に、成形にはいります。
ガレット・デ・ロワに使うパイは、底のパイとふたのパイの2枚。
この2枚に使う分のパイを丸くのばします。

クレームダマンドを底のパイに絞り、その上からふたになる部分のパイをのせます。その際に、2枚のパイの伸縮する方向を90度かえてやると比較的、綺麗な円形に仕上がります。

これはパイを扱ったことがある方じゃないと実感がわきにくいかもしれませんが、パイをのばした方向(ストレスがかかっている部分)は、縮もうとする力が働きます。
だから、2枚重ねるとき、パイをのばした方向を同じにしてしまうと、楕円形に焼き上がってしまう場合があるのです。

その後、パイの周りに台紙をあて、綺麗な円形に切り取り形を整えます。そして、焼き上がりにふちが浮きすぎないよう、指の腹でふちを押し、パイの側面(層に当たる部分)をペティナイフを軽く押し当てていきます。

1つ1つの工程に重要な意味があるんですよね。これはレシピ本ではなかなか分かりづらい事なので、実際に目の前で見られるというのは本当に貴重です。

ガレット・デ・ロワには色んな模様があります。
お菓子好きなら大体の模様や意味を知っているかもしれませんね。

今回シェフが描いた模様は、葉っぱ(ローリエ)です。
これはビクトリー(勝利)を表す模様です。

この他に代表的なものだと、こんなものがありますよ。と大森先生の解説が。

ピティビエ型…ピティビエと似た模様。中央から周囲に曲線を描いていく模様。ピティビエの方が線の間隔が狭いとのこと。
これは、太陽をもちーふとし、自然の恵みを表しています。

麦の穂…大地の恵みを表します。

参考に以前ガレット・デ・ロワの試食会を行ったときの写真だと、
ア・ポワン、デフェールが太陽、エーグルドゥース、ピエールエルメが麦の穂ですね。

模様を描いた後は、焼成時に中の空気が抜けるようにナイフで数カ所小さな穴を空けます。

このガレットの模様によっても、焼き上がりって変化するんですって!ホントに奥が深いお菓子ですね。

模様を入れる。と簡単に言葉で表してしまいましたが、これもコツがあって、西原シェフは、直線で描く部分は生地に対しナイフを垂直にあてて、左右均等にパイを浮かせ、葉っぱの部分はナイフを45度くらいに倒して描き、パイが少し浮き上がり立体感を出すようにしているとのこと。


そして出来上がったのが右手写真のガレットです。
フィユタージュとクレームダマンド。
この2つで構成されている本当にシンプルなお菓子を作るのにたくさんのポイントがあることを、改めて感じました。

この後一口試食しましたが、ガレットってついつい中央部分(カットして3角形になった頂点の部分)から食べてしまいがちですよね?その場合、最後にはフィユタージュの部分だけが残って口の中でもごもごしてしまいます。

シェフによると、外側から食べると、最後にフィユタージュとダマンドの割合がよくておいしく食べられますよ!とのアドバイスが。
「なるほどー。」とうなってしまいましたね。

作り方のみならず、食べ方についてもご自分なりの理論がある西原シェフのデモレポートでした。


   
初日の最初のデモは西原金蔵シェフによるガレット・デ・ロワでした。不覚にも少し遅れてしまったため、途中から拝見しました。

私が到着したときには、パイに折り込むバターの成形の仕方を紹介しているところでした。
パイにバターを折り込むさいに、気をつけることはバターの温度、固さ、大きさでしょうか。
バターがかたすぎても、柔らかすぎてもダメなのです。
包み込むパイ生地の固さと同じくらいにするのが良いとのこと。

そのためにバターをたたきます。その際、バターを日本手ぬぐいのような薄い布で包んでたたくと、比較的簡単に綺麗な四角にのばせることを紹介しています。


それから、バターの温度も重要です。
バターの固さを柔らかくするには、温度をあげることで柔らかくもできますが、成分の状態が変化してしまいます。

そのため、温度はバターが安定している5度くらいを保ちながら柔らかくするには、たたいて刺激を与えるという方法がとられます。

これは知らなかったのですが、国産のバターはフランスのものに比べ若干水分の割合が多いようです。
そのためにのびが良くなく割れやすいのだとか。

この辺りでバターについての説明が森永さんやタカナシさんから入り、最近では、のびがよく作業効率がいいバターも作っているのだとか。(何か材料について触れるたびに、こうやって製菓材料の業者さんのコメントがはいったりします。)

それから、バターをたたく道具「麺棒」について、西原シェフがお話したことがあります。
麺棒にはいろいろなものがありますが、お菓子作りに適した麺棒は大きくて太いものだそうです。
具体的には直径が4.5から5センチ、長さが45から50センチくらい。かなり太くて大きいですよ。

それに対し、中華やそばでは、細い麺棒を使いますよね?
あれはこしを出すために圧力のかかりやすい細いものを使うそうです。
お菓子はその逆で、グルテンを出さないようにするため、圧力を分散する太い麺棒を使うのです。

なるほど…。
さすがにそばや中華の麺棒まであまり気にかけたことがありませんでした。
経験上生地をたたくには重量感があって太い麺棒が使いやすいとは感覚的には分かっていましたが、グルテンについてまでは考えたことがありませんでした。

最近気付いたのですが、おいしいお菓子を作る方はその方なりの理論がきちんとしているんですよね。その理論に基づいて作られたお菓子はおいしいプラスαの感動があるんです。

最近まで、「ただおいしいお菓子」と「感動するお菓子」って何が違うんだろう…?とよく分からなかったんです。

素材や鮮度、はそんなに大差ないとすると、シェフの情熱や想い、技術…?などと思いめぐらせていましたが、最近やっと、「理論に基づいたお菓子作り」が感動するおいしさを生み出しているのかも…。と自分なりの回答を得ました。(もちろんそれが本当なのかどうか?は分かりませんが。)

もちろん、ここでいう理論というのは、単なる知識ではなく、その方が今までお菓子作りの中で経た経験を素にご自身の中で確立された理論です。

麺棒に話が戻りますが、麺棒の素材としては、つげの木が最高らしいです。生地に含まれる油がつげにしみこんで使い込むほど、作業に適してきます。(新しい麺棒には油分がすくないので、生地がくっつきやすいです。)

つげといえば、実は私の地元鹿児島のものが有名です。
鹿児島では昔女の子が産まれると庭につげの木を植えて、お嫁に行く際にそのつげで家具や櫛(くし)を作って嫁入り道具にしたそうです。
私も、そんなつげが気になり昨年つげ櫛を購入したのですが、やはりこの櫛も椿油をすり込むようにして手入れしてあげることにより、素晴らしい色合いと艶になり、そして髪にほどよい油分をあたえてくれるそうです。

つげ櫛のことは知っていたので、今回の麺棒の話を聞いたときにはすんなり理解できました。

つげはちょっと高価な素材ですが、これを買っておけば一生ものだとのこと。これは麺棒にも櫛にも言えることで、使えば使うほど価値が出てくるものになります。
実は最近つげ櫛使っていなかったのですが、使わなきゃ!と思いましたね^^。

それにしても、麺棒の素材まで考えているところが素晴らしい!
もしかしたら、パティシエの方には常識だったのかもしれませんが、私は製造の仕事をしている間、先述のグルテン同様麺棒の素材についてまで考えが及びませんでした…。
長くなりましたので、デモの続きは次回へ。


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